第024話 存在する

もう、とっくの事だ。


会話らしい会話は無く、来客があった時にも、

「お~い。 ビール。 早よせー」

と、遠くから偉そうに命じて、立ちあがろうともしない。


そこに存在する夫への愛情は無い。


それでも、従順な妻を演じ、夫婦を続けているのは、新婚の…24年前の優しかった夫の幻影を、今も愛してるから。




★☆★


まぁ…なんとなく。

こんな夫婦もいるんじゃない。って感じで。



★☆★


次のお題は〖影法師〗



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