第31話
さてはて。
裁判を起こした。判決を下した。
それで終わり!というわけにいかない。
色々な書類、手続き……僕が口を出したが故にそれらに僕が目を通して判子を押し、書類を幾つか作らなくてはいかなくなっていた。
この帝国において愚王は一度足りとも誕生したことはなく、常に絶対の王であり、有能。
帝国自ら作る書類の数も多く、けっこう大変である。
「んんー」
全ての作業を終え、湯呑に入っていざ寝ようとベッドに入る。
その時刻は……。
「今日こそ私の時間ね!}
0時であった。
あ、これ……少しの仮眠も取れないやつだ。
「……そうだね」
僕は体を起こし、ベッドから体を転がして外へと出る。
その瞬間だった。
ピシャンッ!!!
カーテンに遮られてもなお目を焼く光と轟音に僕は驚愕し、慌てて
「……は?」
つい先程まで雲一つない美しい満天の空だったはずが、いつの間にか空は分厚い雲に覆われ、大雨が降り注いでいた。
え?なにこれ……どういうこと?こんないきなり雨になることある?
魔法……ッ!?い、いや、これっぽちも魔法の気配は感じられない。僕が感じられないなど絶対にありえない。
え?自然災害なの……?これが?
「ほら!外に行きましょ!」
「え?この天気で?」
ありえないまでの天気である。
どう見ても出かけるような天気ではない。間違いなく出かけるには間違えなく適していない天気だ。
こんな中出かけるとか正気だろうか?
「えぇ。そうよ。これくらい当然じゃない!」
平然とそう話すマキナ。
「は?」
究極の不幸体質。
どこかに行く予定がある日はいつも大雨らしいマキナにとってこれは障害になりもしない当たり前のことなんだそうだ。
「ちょっとまってね?今、被害が出た家の修繕とけが人の治療。結界の発動しなくちゃいけないから」
とりあえず僕は大雨と雷の対処のため、外に出た。
「『神より宿し天命:弐式:時神魔銃装天』」
神より宿し天命を展開し……。
「『神より宿し天命:神装開放』」
そして、最大装備を開放した。
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