第2話 真面目な加藤ちゃん
(放課後)
「加藤さん、まだやってるの?」
(……………ガッチャン、ガッチャン)
「お〜〜い!僕も手伝う?」
「頼まれたのは私だし、いいわよ」
(ガッチャン、ガッチャン、ガッチャン)
「はぁ……プリント半分貸して」
「っ!なにするのよ」
「だってこの量を1人で止めるのは、相当時間かかるよ?」
「別に約束してる訳じゃないし、先に帰ってればいいでしょ」
「いつも一緒だから、やだ」
「三竹くんは子供なのかしら?」
「じゃあ、加藤さんが僕の母親?うれしいな」
「私は全然うれしくない」
「なんで?」
「…………………こどもだと思えないからよ」
「ごめん、聞こえなかったから。もう1回言って」
「なんでもよ!」
「ふふ、加藤さんはかわいいね」
「なによいきなり!?」
「?かわいいなって思ったから、言っただけ」
「ほんと。三竹くんってずるいわよね」
「ほめてくれたの?ありがとう」
「どこを聞いたら褒めてるように聞こえるか、教えて欲しいわ」
「えぇ?…………………でも、僕も。加藤さんを母親だとは思えないな」
「聞こえなかったからもう一回言ってくれない?」
「んー?ありがとう?」
「そこじゃないわよ!わざとやっているのかしら」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます