かわらない

「それ何?」


「これ?骨ではないよ。肉はね、食べれないんだよ。殺傷したら怒られるから…。でもね、時々食べれるんだよ!これはね、肉のゴリゴリを再現されたやつ」


「ゴリゴリって何だよ」


「軟骨みたいなのかな?考え事するのに、便利なんだよ。食べる?」


そう言って、謎の物体を差し出された。


「怖いか?」


「何か、怖い」


「食べてみたら!食わず嫌いはよくないよ」


俺は、それを目を瞑って口にいれた。


ゴリゴリと音がする。


「うん?うまい、うまい」


「だろう?食わず嫌いは、よくないよ」


「死ぬって、実感ないんだな」


「死んだ事はないから知らない」


「チンって鳴らされたら生まれ変わってたし」


「あー、あれね!正直、受付通さずにくるきゃくいないんだよ!だから、驚いて飛ばしまくったって感じかなー」


「それなら、一回でよくないか?」


「なんか、だんだん楽しくなっちゃったんだよねー。だから、戻ってくる度に飛ばしたんだよ」


神は、楽しそうに笑ってる。


「なあ?友達いないだろ?」


「いなくても、生きていけるよ」


「それも、そうだな」


ゴリゴリと噛んでると何か色んな事忘れられる。


「君は、本当に、彼女が好きなんだね」


「当たり前だ」


「生まれ変わりゲームが、現実世界で流行ってるの知ってる?」


「あー、スマホのアプリだよな!何回、転生できるかってやつだろ?転生シリーズが流行ってるから作ったやつだよな」


「そうそう!あれね、俺が作ったの」


「はあ?作れないだろ」


「作れるよ!これで」


そう言って、神はドでかいノートパソコンを出してきた。


「見た事ない大きさだな」


ノートではない。シングル布団半分ぐらいのサイズだ!


「これはね、天国専用だから!小さくなる」


そう言って、トントンと叩いたら瞬く間に、タブレットサイズに変わった。


「これで、作ったのか?」


「そうだよ!流行ればラッキーぐらいな気持ちでね」


「何か、あっちと大差ないんだな」


「あると思ってた?」


「うん、何か思ってたよ」


「デジタルになってから、天国こっちも楽しくなったよ!昔は、本当寝てるだけだったから…。地獄あっちの方が、煩悩にまみれてるだろ?だから、みんな、天国こっちより地獄あっち選んでさー。でも、最近はだんぜん天国こっちにきたがるんだよ」


そう言って、神は嬉しそうに笑ってる。


「スマホってあったろ?」


「うん」


「あれは、どっちにもあるんだよ!欲しいか?」


「くれんのか?」


「配信するなら、持たしてやる」


「配信?」


俺は、首を傾げながら見つめる。


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