007 雨

 拾った手記。


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 私は雨が嫌いだ。もちろんどの生物が生きていくためにも必要不可欠な存在であることは理解しているし、何が何でも降らないでほしいと思っているわけではない。 しかしながら、近年梅雨入りが早まっている傾向にある。気温の上昇も早くなり、その存在感から夏と冬の二季しかないのではないのだろうかと思っている人も多いのではないかと思っている。現に夏の鬱陶しい風物詩の二大巨塔たる蝉と蚊がダウンしていることを考えると、もはや夏と呼んでいていいのだろうか、と不安にすらなろう。


 私は雨が嫌いだ。それは昨日に申し上げた通りである。なによりもじめじめした雰囲気が嫌いであるし、湿度が高ければ汗の蒸散も阻害されるので、やはり健康によろしくない。人によっては低気圧の影響によって、頭痛に悩まされることもあるだろう。それでもやはり、水というのは人間にとって不可欠なものであり、それなしには人は生きていくことができない。


 私は雨が嫌いだ。体にぶつかる雨粒にはうんざりさせられる。あの感覚は嫌いだ。しかし、焼いて食べるとうまいと聞く蝉や、ハンバーグになると聞く蚊の存在も最近はほとんど見られない。どこに何がいるのかよくわからない。


 私は雨が嫌いだ。やはり、湿度が気に食わない。乾いた状態であれば、熱に応じて汗が蒸発して気持ちいい。もう海水は飽きた。


 私は雨が嫌いだ。嫌いだが、降ってほしいと思うことがないわけではない。


 雨よ降れ、そろそろ限界だ。雨を望む。


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 右腕が石の間に挟まった状態の白骨死体の横にあったそうです。

 

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