第3話 瓦解の予感

長い長い人類の歴史上、このようにヒトの心が貧しくなるとふと突然知りたくなる学問があるという。 



それが哲学である。


哲学というものは全ての学問の祖であり、未だに答えの出ていない学問。


例えばとある王国では大変な景気悪化に国民が喘いでいた。

そんな折に国民たちは


「政治はどうなっているんだ!そもそも国王制という世襲制度が間違っているんじゃ無いのか!!」



そして革命を生み、帝国主義から民主主義へと変わっていった。今まで民草が信じていた王の権威を壊し、主権は民意にありと。




しかし、一概に帝国主義は間違っている等と簡単に片付く話ではないのだ。これは答えの出ない学問、すなわち哲学だ。





昨今この国でもそんな場面をよく目にする。



夜街を行くサラリーマン達は国政の文句を垂れ流し、テレビをつければ誰かの不倫報道や政治家の汚職問題。 



この国は病み始めていた。私もそんな中の1人だった。



そんなある日。

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