第2話雪峰 千春

憂鬱だ

兄も父も友達も教師も全員消えればいい

いつからかそう考えるようになった

可愛げがない子供そう言われるようになったのは何時からだろう最後に泣いたのは何時だろう考えてもめんどくさいこの世はくそだ

くそ兄貴が産まれた順番に甘えなにもせずに育ってきたこちとらどれだけ努力しても意味ないんだぞだからめちゃくちゃにしようとおもった。兄貴の足を刺した致命傷にすらならないけどむしゃくしゃしてどうにもならなくて兄貴の足を刺した

兄貴の汚い叫び声は家中に響き家中の人間が俺の小さな部屋に集まった

母さんは絶句しくそじじいは静かに怒ったくそはくそじじいの足元で泣きわめいた

無様だよな笑った腹の奥底から笑った

それをみていた家に使えてる召し使いたちがぞっとしている表情がみえた

そんな目で俺をみるな頑張っていたらいるで同情の目でみるだろ。

その瞬間鈍い音と共に床が目の前にあった

俺は本当の兄のような存在の召し使いに殴られた

「お前はなにをしているんだ!!千春!!」

「なにって兄さ…お前にわかるわけないだろ!!努力しない人間が前にいることお前にわかんないだろ!!」

それを言ったら数人の召し使いに取り押さえられたくそ、くそ、くそ、くそ!!!

なんでだよ一番話を聞いてくれたのは兄さんだろ!兄さん以上の理解者なんてこの世にいやしない…なのに全部くそだ

「千春離島の別荘で謹慎だ兄に尽くす気持ちで溢れるようになるまで帰ってくるな!!」

つまりは二度と帰ってくんなってことか別にいいなんなら本望だよ今すぐに縁をきりてぇぐらいだけどな

「お待ちください!!千春はッッッッ千春さまはまだ13歳です!!!それで別宅謹慎は重すぎるのではないのでしょうか??」

「は?なにいってんだよ?今すぐ死刑にしろよ父さん!!!痛くて痛くてたまらないんだよ俺は!!!なのになんでのうのうと生きてられるんだよ!!この人殺し!!!!!」

「黙れ!!!!公にしたらマスコミが騒ぐだろ!?そんなことも考えられんのか!?馬鹿者が!!!そして宗司お前は誰に使えているんだ?そんなに千春が好きならばお前も共に行けばいいだろう!!」

「は?宗司は関係ないだろ!?!?勝手に巻き込むなよくそじじい!!!!」

「親に向かってなんだその態度は!!今日中に荷物をまとめておけ!!宗司おまえもだ!!!」

最悪だ最悪だ最悪だ!!最悪な事態になった兄さんを巻き込んだあり得ないあり得ない

「千春」

兄さんは穏やかな声をしていた

「よし!!お前が最悪だって言ってた家から出れるぞ!!一緒にいこう。千春が気におう意味はないんだ」

ふっきれた涙がとまらなかった兄さんに抱きついた兄さんは優しく僕の涙をタオルでぬぐってくれたこれが家族の暖かみってやつか?

最低限の持っていけるものを学校鞄に詰め込んだ

少しの金と制服、下着そしてスマホ勉強用具をいれ俺が写っていない家族写真を壊して床に放置したそのまま兄さんと空港に向かった

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