第18話 不安的中
佐古さんとも仲良くなり何も無い平穏な生活が続いてた。
今日は柚杏と2人でショッピングに来てる
「久しぶりに買い物だー!」
「萌果、颯杜さん家に行ってから買い物なんて行ってなかったもんね!」
「うん!だから今日をすごく楽しみにしてたんだ!」
「じゃあ、今日はめいっぱい楽しもう!で、まずはどこに行く?」
「んー…まずは服を見て、お揃いの何か買おうよ!」
「いいねー!何がいいかなー?」
私と柚杏は服を見てお揃いのクマの可愛いキーホルダーを買い、お昼やデザートを食べたりして1日を満喫した。
「楽しかったー!」
「萌果めっちゃはしゃいでたもんね!」
「うん!そろそろ帰ろっか?」
「そうだね。門限17時だっけ?」
「そうなの。今日、2人で出かけるにあたっての条件として颯杜さんと約束してきたからね!」
「そっか!」
「萌果さん」
そろそろ帰ろうかと柚杏と話していると、不意に後ろから名前を呼ばれ振り向くとそこには…
「桐生さん…」
「偶然ですね。こんなところで会うなんて。もしかして、運命…ですかね?」
そこに居たのは桐生さんでいかにも偶然会ったかのように言っているが、ここは若い女の子向けの場所だ。
偶然としてはちょっと怪しい…
「そう…ですね…私たちはもう帰るので失礼します」
そう言って立ち去ろうとした…が強面の人達に囲まれてしまい、逃げられなかった。
「あの…帰りたいんですけど」
「お友達は帰してあげますけど、萌果さんは一緒に来てください。」
「どうしてですか?」
「黙って着いてくればいいんですよ。」
「お断りします。」
「…断ってもいいですけど、お友達がどうなっても知りませんよ?」
「!!」
桐生さんは柚杏に聞こえないくらいの声でそう言うと私の嫌いな不敵な笑みで私を見た。
「…わかりました」
「萌果!?そんなことしたら!」
「大丈夫だよ。でも、颯杜さんに帰り少し遅れるって言っておいてくれる?」
私が柚杏に颯杜さんへの伝言を頼んだ
「先に柚杏が帰ってから桐生さんに着いて行きます。いいですよね?」
「…まぁいいでしょう」
そう言って柚杏が離れて見えなくなってから私は桐生さんの車へと乗り込んだ。
―牡丹組―
「萌果さん遅いですね…」
「門限を破るなんて…お説教が必要だな。」
「颯杜さん、あんまり怒ったらダメっすよ?萌果ちゃんに嫌われちゃうかもしれないっすから!」
「…」
そんな話を瞬と一葵としていると、廊下をドタバタと走ってこちらに来る音がした。
「颯杜さん!!」
「あれ?柚杏ちゃん?」
「どうしたんですか?」
「あのっ萌果…萌果が!」
「とりあえず落ち着け」
「はい…あの、萌果が、桐生さん…?って人に連れて行かれたんですけど!」
「は?」
「萌果が颯杜さんに"帰るの遅れる"って伝えてって言われて…でも、それってきっと連れて行かれるのを伝えてってことだと思って…」
「そうか…ありがとう。あとは俺たちに任せてくれ。一葵、柚杏さんを送って行ってやってくれ」
「あの!萌果が帰るまでここで待たせてください!」
「ご両親が心配するだろ?」
「友達のところに泊まるって連絡するので大丈夫です。お願いします」
「わかった。何かあれば誰かしらはいるから言ってくれ。」
「はい、ありがとうございます!」
柚杏さんにそう言って俺たちは狛龍組に向かった。
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