第7話 幸福
柚杏を居間に通してなぜか颯杜さんをはじめ、綾人さんたちも一緒になって話し込んでる。
「でも、萌果が羨ましいよー!」
「え?そう?」
「だってこんなイケメンたちと毎日顔合わせてるんでしょー?幸せじゃん!」
「イケメンだから幸せって訳じゃないけど、皆と居て楽しいし今の生活はすごく幸せだよ!」
そう言うと颯杜さんたちは一瞬驚いた顔をしたけど、すぐに嬉しそうに笑ってくれた。
「萌果。そんな風に言ってくれてありがとう。これからもよろしくな」
「颯杜さん…はい!」
颯杜さんは私の頭をポンポンしながらそう言った。
「萌果、愛されてんねー!でも、私だって萌果のこと大好きだからね!!」
「私も柚杏のこと大好きだよー!!」
そう言って柚杏に抱きつく私を見て駿さんが"ずるーい!"って言って抱きついて来ようとしたのを、綾人さんと一葵さんに止められてた。
「駿。萌果に抱きついたらどうなるかわかってんだろうな?」
「ごッごめんなさいぃぃ!」
そんなやり取りも私はなぜだか嬉しくなって自然と笑みが溢れていた。
牡丹組に初めて来た時はみんなの事が怖かったけど、初日から怖くないように笑顔で声を掛けてくれた。
時間が経つにつれて私もみんなに心を開けるようになったし、パパとママの事で悲しかったし寂しかったけど、颯杜さんたちのおかげで寂しさも無くなった。
もちろん、パパとママのことを忘れたわけじゃないけど、本当に今すごく幸せで牡丹組っていう人たちと家族になれてよかったと思ってる。
これからもみんなと一緒に暮らしていきたい。
だから。パパ、ママ。見守っていてね!
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