くノ一動乱絵巻

七星北斗(化物)

プロローグ 悩み

 くノ一を育成する里、上里は最強のくノ一を生み出すためにプログラム苦無戦術を編み出した。


 上里は、ライバルである日陰の里を打ち負かすために鍛練を怠らない。


 年に一度、日本全国のくノ一を集めて、里対抗くノ一御前試合が行なわれる。


 御前試合とは、毎年死者が出る死合なのだ。ルールは、持てる技術をすべて使い、ようするになんでもありである。


 審判を篭絡して、試合を有利にするくノ一も少数だが、確かにいる。


 御前試合の報酬は、里に対して名誉と多額の給付を受けることができる。


 しかし、御前試合に参加した里の取り潰しもあり得るのだ。つまり、くノ一なら恥ずかしい試合をするなということである。


 上里の落ちこぼれくノ一、ハナビは今日も赤点である。どうしてもお色気の術が上手くできないのだ。里の中でも大人しいオシロイですら合格点なのに。


 しかし、苦無と手裏剣だけは、誰にも負けない自信があった。そんなハナビには、憧れの先輩くノ一がいる。


 その人物は、ランタン先輩だ。ランタン先輩は、風遁の術が得意なエリートくノ一である。エリートでありながら、それを鼻にかけない優しい人なのだ。


 私もいつかは、御前試合に出れるくらいの強いくノ一になりたいな。

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くノ一動乱絵巻 七星北斗(化物) @sitiseihokuto

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