第4話去り行く面々
もう、40年以上生きていると、新しい出会いもあれば、去り行く人間もいる。
僕は人に利用されやすい。お金がないと言えば小額なら貸すし、飲み屋もおごった。
あるヤツはこう言う。
「一緒に飲むのは、あんたが金を払うから飲んでいる。金がなけりゃ、あんたとは絶対飲まない」
僕は、利用されていたのだ。そう言われてから、コイツと付き合うのは辞めた。
更には、7年間腐れ縁の男。
コイツは昔、その筋の男で左手小指がない。
コイツも金が無いから、色んな店の代金は払ってあげた。たばこが無いと言えば買ってあげた。
去年の12月だったか、彼は酔っぱらい僕にくだを巻く。
「中卒の俺よりお前は頭が悪い。お前は法学部らしいが、俺の方が大学行かなくても法律は知っている」
「お前、カクヨムとか中部ペンクラブに小説を投稿しているが、バカなんだから小説家は諦めろ」
と、大演説をした。僕の母の前で。
母は呆れていた。
懲役に12年もいた人間が、真っ当に生きている僕に説教する。
犯罪者に説教される筋合いはない!
ケンカは負け無しと言っていたが、駅で見知らぬ男に殴られ交番に行ったり、客引きの外人を蹴り揉めて肋骨を骨折したり。
コイツの武勇伝はハッタリだと確信した。
それで僕は縁を切った。
新しい出会いもあった。
カクヨムを通じて友人が2人出来た。ブリュヴェール姉さんと、ヒロサカリュウイチ君だ。
グループトークを楽しんだり、ブリュ姉さんは泊まり掛けで遊びに来る。
そして、一緒に酒を飲むのだ。
最低限の読書していない人間とは、僕は話し
は合わない。
ドストエフスキーの話しをしても、頓珍漢な事を言うと情けなくなる。読まなくてもいい。作者とタイトルだけでも知っていればOKなのだ。
普通の友人とは、近況を話しながら酒を飲む。
カクヨムメンバーなら、文学を熱く語り酒を飲む。
僕は後者の方が性に合っている。
もう、僕はバカな知り合いは作る気はしない。
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