　今日は七瀬さんが朝御飯の当番だから準備をしてくれていた。

　昨日と違ったのは、今日は朝から勉強しながら料理をしていたからだ。

　忙しいとかじゃなさそうだけど、昨日の夜にはやってなかった。

　なにか心境の変化でもあったんだろうか。

　七瀬さんは成績もトップだから平均より少し上の僕よりも勉強しなきゃいけないのかな。

　そういえば七瀬さんは昨日の朝の西田との会話を聞いたから朝に勉強し出したのかな。

　まあなんにせよ、僕も七瀬さんを見習わなきゃな。

　今日は珍しく西田が七瀬さんの方を向いて何やらぶつぶつ言っていた。

　昨日の放課後のやつが西田のプライドを傷つけたのかもしれない。

　まあそのうち収まるだろうし。七瀬さんならまた罵倒して終わりそうだな。

　もし七瀬さんに何かあったらそのときは、八奥高校陰キャグループ『ブラックメガネ陰キャ連合』に手を貸してもらおう。

　『ブラックメガネ陰キャ連合』は八奥高校の陰キャの集まりで、結束して陽キャとぶつかり合っている。

　連合のみんなに七瀬さんとのことを話したら協力してくれるはずだ。

　その前に七瀬さんに許可をとっておかなきゃ。でも七瀬さんと僕の関係が広まったら、七瀬さんに迷惑が掛かるから考えておこう。

　その日は特に何事もなく、帰りにスーパーに寄って今日の晩御飯の具材を買って帰った。

　今日の晩御飯はCMになるくらい有名なカレーを再現してみようと思う。

　ちょっと時間は掛かるけど、きっと七瀬さんも喜んでくれるはず。

　それから図書委員会の仕事で遅く帰宅した七瀬さんとカレーを食べて寝た。

　美味しいと言ってもらえてよかった。

　＊＊＊

　今日はなぜか西田君がこっちをずっと見てきてほんとに気持ち悪いなと思った。

　多分昨日のが影響してるんだろう。

　斉藤君がかわいさだけしか見てないから今日は頑張ってかわいさ以外を頑張ってみたけれどどうだろう。

　明日からも頑張ろう。何で何もかも斉藤君斉藤君ってなっちゃうんだろう。

　これは何で？

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい