人類が衰退した世界線~社長の真実~

人類が衰退した世界線~社長の真実その1~

 セキはヒナムクと別れ、そして、再び眠ろうとした。

 しかし、それは止められた。


「やあ」

 不愛想な男が背後から瑠衣に声をかける。


「蓮か」

 瑠衣は言葉に反応して振り返る。

 そこには小柄だが、瑠衣と似た男が立っていた。

 名前は蓮と呼ぶらしい。


「で、彼女に着いて行かなかったんだい? 君らしくもない」

「そうだな。でも、もう、そんな気分じゃないんだ」

「あっそう」

 蓮は考える。


「蓮が、彼女をここに派遣したんだろう?」

「逆に僕以外いる?」

「いないな」

 蓮がヒナムクの言っていた”社長”だった。


「断ることも考えていない訳じゃないんだろう? 俺になにをさせたいんだ?」

「なにも、ただ、君は近く死ぬ」

「不老不死が?」

「そうだよ。だから、運命を変えに、改変している最中だよ」

「それが、お前の目的か」

「うん」

「それで、俺はなにで死ぬんだ?」

「病気。能力を持った人間が蝕む特殊な奇病さ。君は能力があるから、生命活動が出来る。だけど、それが絶たれる」

「だから、死ぬ。と」

「うん」

「そっか、死ぬのか」

 今度は瑠衣が考える。


「その上で、君の病気を治すために、目覚めさせる必要があった」

「なる程、そうか……」

 瑠衣は生と死を決める必要があった。


【選択】

①ヒナムクも気になるし、病気を克服することにする ⇒ 人類が衰退した世界線~ヒナムクの真実その1~に進む。

②やはり関係ないと、蓮の申し出を断り眠る ⇒ 世界線の彼方~序章~に進む。

③少し考えさせて欲しいと頼む ⇒ 人類が衰退した世界線~社長の真実その2~に進む。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る