　さて皆様はハワイ、アメリカ本土に果たして何種類の日本人日系人が居ると思いますか？書き出してみましょう。ハワイで生まれアメリカ本土で学び再びこの島に帰ってきた人、此処で生まれこの島から出ずにこの土地で骨を埋める人。ハワイで生まれ日本で学びその土地で暮らし続ける人と故郷に帰ってきた帰米の人、ハワイからアメリカ本土に住み着いている人達、日本のアメリカ軍基地で生まれ日本で暮らす人、成人と共にアメリカを選んだ人々、そして私の様な戦後一世としてアメリカで暮らす日本人。その他にもアメリカ人や他国の人と結ばれた国際結婚組、アメリカだけでもこれだけの異なる日系人と日本人がいます、そしてその人達の思想や生き方も又様々です。

　世界に溶け込む日本人と日系人の今を、私はとても興味深く思い以前ラジオの番組で取り上げた事が有りました。もう時代は此処まで進んでいるのです。合衆国というアメリカには日本人に限らず、このような人達が沢山います。ハワイではこのように多く血を持つ人達をチャプスイ（混ぜこぜ）と呼んでいます。ですから外国人と分かっていても、なに人なのか分からない人が大勢います。またこうして多くの違った血を持つ人こそ優秀で美しい人々と言われています。終戦直後何かの縁でアメリカ人と結ばれこの国に渡る時、親には感動され家族の縁を切られても自分の愛を貫き米国に来た人を戦争花嫁と呼んでいました。外国人との間に生まれた子供達は混血と呼ばれ白い目で見られていました。しかし時代が進むに連れハーフと呼ばれる様になり逆に周りから羨ましがられる時代になったのです。アメリカには多くの国際結婚のカップルが居ますが、その多くは白人男性と日本女性のカップルです。その理由は日本人の女性は順応性が高く忍耐というツールを持ち合わせています。しかし日本人の男性は自分の意志を抑え続け女性に同調していくことが苦手なため、白人女性と日本人男性のカップルが少ないです。これからもこのアメリカには沢山の違った血を持つ人達が増えていくでしょう。そのうちにきっと世界中の人達がチャプスイになっていく日がやってくると思います。昔私が米国に来た頃は、お前の人種は何かと聞かれた時に日本人と答えると「ジャップ」と呼ばれました。ホノルルマラソンで多くの日本人が参加をし始めるとパールハーバーが帰って来たと言った人がいました。しかし今は違います。日本人だというと尊敬と親しみを表して下さる方が殆どです。このアメリカに長く住めば住むほど自分が日本人であって本当に良かったと誇りを持って生きられる時代になったのです、そしてその事をふと思う時、私達にそのきっかけを下さった先駆者の方々に心から御礼を申し上げたいと思います。確かに日本は戦争には負けましたが物造り、食文化、経済、文化戦争には勝利を収めたのだと思っています。

　ここでちょっとなつかしい日系一世の会話を。

　最近は一世の人もお亡くなりになりめっきり聞かなくなった会話です。「オ〜ロングタイムノーシーユー（久しぶり）何をしとるんじゃ？そこのチャーチにコクア（寄付）しに来たんじゃよ。おーそーかのユーとミーはロングタイムのアイカネ（親友）じゃけんの。そうよ、ワシラ　オハナ（家族）みたいなもんじゃが。今日は早いの、仕事はせんのけ〜いや一緒に仕事するパケ（中国人）がわしらのことをボボラボボラ（かぼちゃのように中が空っぽで頭が固い）とゆうけ腹たっての、早めにパオ（終了）にしたんじゃばんばい（今度）一緒にホロホロ（ブラブラする事）にでも行ってカウカウ(食べる）でもするかの〜　ワシこの間ウオーキングプレイでオコレ（尻）をヒットしての、アウチ痛いんじゃよ　ほんならマイハウスで休むかモイモイ（眠る）すればいいがの　ユーのハウスはハワイカイのマカイ（海側）じゃろうワシのハウスはパンチボールのマオカ（山側）サイドじゃところで今日は何をカウカウするかのあそこのおかず屋行ってコーン寿司（お稲荷さん）とチャプスイ（まぜたもの）と煮しめでも買うて来るかのーでもあのおかず屋のカウカウはノーグットじゃけんうちのハウスで茶漬けでもするかのそう言えばユーのとこのワヒネ（女性の事だがこの話の中ではワイフの事)　うちのワイフは最近よー食うけモモナ（肥満）になりおってのオーシャワーじゃ　ほなビアーでも飲むかのそれじゃ酒マップ！（乾杯）　オコレマルナ！（乾杯)　ハワイ語と日本語の方言、ハワイならではのロコスタイルの英語の懐かしい会話のお話でした。