第13話 そして土曜日 -美桜side-

 部活が終わり帰宅した私はかなり上機嫌だった。

 なぜかって?

 それは明日、桜ちゃんと出かけるからでーす!

 キャー!!! 楽しみすぎてどうにかなっちゃいそう!

 と・り・あ・え・ず! ご飯とか色々済ませたら明日着ていく服を決めなきゃ!


 無理矢理誘った感じになっちゃったけど大丈夫かな・・・?

 桜ちゃんはいいって言ってくれたし多分大丈夫・・・なはず。湯船に浸かりながら少し不安になってくる。

 その不安を少しでも紛らわす為、駅前モールのホームページのサイトを携帯で眺める。


 このモールには映画館やレストランなど、たくさんの店が入っていている。

 ご飯は何にしようかな?

 レストランのページを見て悩む。

 パスタも美味しそうだし、和食もいいよねぇ。

 桜ちゃんは何が好きなのかなー?

 一応連絡して聞いてみよ!


「お疲れ様ー。明日何食べたいとかあるかな?」



 お風呂から上がり、髪を乾かし終えた私は、明日着ていく服を決める為、クローゼットから洋服を色々と取り出した。

 ここからファッションショーが始まる。


 ちょっと暖かくなってきたしどうしよかな?

 可愛い系? 大人っぽく綺麗系? セクシー系?

 うーん・・・。悩むなー。

 桜ちゃんはどんな格好してくるんだろ? 想像できないなぁ。

 そんなことを考えながら、鏡の前であーじゃない、こーじゃないと服を取っかえ引っ変え選ぶ。

 やっぱ春だし、花柄とかあった方がいいかなー?


 ・・・こんなことなら、どんな服装が好きか聞いておけば良かった。


 そういえば桜ちゃんからの返事はと・・・。

 メッセージアプリを確認する。

 ・・・来てない。

 もしかして、もう寝ちゃったのかな?

 時刻は22時を回ったところ。  

 寝るにはちょっと早い時間だけど、寝ててもおかしくないか・・・。

 連絡するのはやめておこう。



 服を選ぶのにかなり時間が掛かってしまい、選び終えた頃には日付が変わっていた。

 部屋には服が散乱している。

 早く片付けて寝よう!

 と意気込んだものの、結局ベッドに入ったのは1時半頃だった。



 ──翌日


 早めに家を出た私は、待ち合わせの30分前に到着した。


「ちょっと早かったかな?」


 あれから桜ちゃんから返事がなかったのがちょっと心配だけど、来てくれるよね・・・?

 私はソワソワしながら時計広場の前で桜ちゃんを待つ。

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