月曜日に恋をした。
花依だんご
月曜日に恋をした。
月曜日に恋をした。
朝も早い教室の窓際。自分でも気付かぬうちに、彼を視線で追っていた。
火曜日に声を掛けた。
たった一言、『おはよう』とだけ。彼の声を聞けた1日は、いつもより風が爽やかな気がした。
水曜日に彼を見かけた。
放課後のグラウンド、汗を滴らせながらもゴールを決める彼は、とてもカッコよかった。
木曜日に彼の一面を知った。
意外と照れ屋で、試合を見ていた事を伝えると、いつも爽やかな彼は恥ずかしそうにはにかんだ。
金曜日に彼を応援しに行った。
日直の仕事を大慌てで終わらせて、夕焼けの下ボールを追いかける彼に、柵を挟んでちょっとだけ。
土曜日に寂しくなった。
今日と明日、2日間も彼と会えない日が続くなんて。私はぬいぐるみを抱いて寝転んだ。
日曜日に髪を切った。
しばらく切れていなかった、長い前髪をちょっとだけ。彼は気付いてくれるかな。
そして、待ち遠しかった月曜日。
「あれ、前髪短くしたの?」
「うん。可愛いでしょ?」
月曜日に恋をした。 花依だんご @Hana_dango333
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます