第7話 消えた鈴蘭姫
ロズワード様の屋敷に来てから、30日たった。大体1ヶ月くらい。大分屋敷に慣れてきた。
さて、1ヶ月も屋敷にいると、嫌でも不便な場所がどこかわかる。私の家と、ロズワード様の家は、天と地程の差だった。私の家が地の方だけれど、懐かしさは我が家の方が上だった。
私が不便だと思うのは、第2倉庫だった。第1倉庫と第3倉庫は別にそこまで問題はない。私が問題視しているのは、第2倉庫だけだ。
なぜ、第2倉庫を危険視しているかと言うと、第2倉庫は少し高い所にある。いくらなんでも、その倉庫は落ちてきた時危ないから、不便というか、安全性が問題視される。
だから、ロズワード様に今日直接直談判をする予定だ。
「リィーシャ、どうしたの?君が話があるって、珍しいね」
「ロズワード様にお話したい事がありまして……。第2倉庫の安全性についてです」
「うーん、僕もあそこの倉庫は気になっていたんだよね。どうしたらいいかなぁ」
「あれは、どうすれば良いのですか?」
「僕的には、下ろした方がいいけど、下ろすにも専用の道具が必要だし、当日は周りに人が居ないようにしないといけない」
「じゃあ、専用の道具買いに行きますよ。必要なものを教えてくれれば、すぐに行きます」
「ありがとう。じゃあ、これとこれを買ってきてくれるかな?」
「分かりました。行ってきます」
「行ってらっしゃい」
私は、買い物に出かけた。しかし、私はロズワード様の屋敷にすぐ帰れなかった。
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「ねぇ、ロズ。リィーシャちゃん、なんで居ないの?おつかいに行ったの?」
「おつかいに行ってもらっているけど?どうしたの?」
「当主様。お嬢様曰く、リィーシャ様が帰ってきて居ない事に不信感を抱いているようです」
「リィーシャが?帰って来てない?」
リィーシャをおつかいに行かせた後、リリー姉ちゃんとオレーレがリィーシャが居ないと言う話をしていた。
でも、おつかいに行かせた所は、片道20分はかかるけれど、5時間前に出ていたはずだ。
2人が言うのは、嘘でも無さそうだった。と言うことは、リィーシャは、何かの事件に巻き込まれた可能性が高い。
とりあえず、リィーシャを探さないといけない。そう思っていたら、玄関に誰かがきたようだった。
リィーシャかと思い、玄関に向かった。そこに居たのは、リィーシャに似た別人だった。
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