第14話公式戦練習走行ミーティング

会場入口で真宙と分かれた颯は、選手入口で受付を済ませて、

ドライバーズルームに案内されていた。

「へぇ~個室なんだ、広さは作業するには、丁度良い感じだなぁ、さてと、

オイルペンで油注しだけやっておこう」

颯が、マシンのメンテナンスを終えたとき、丁度集合が掛かり、

指示に従いミーティングルームに向かった。

「おや、見掛けない顔だな、新人か?」

「はい、今日から、参戦する、鎗場 やりば はやてです、貴方は?」

「俺か、俺は、相羽 あいば しゅんだ、よろしくな」

「はい、よろしくお願いします、相羽先輩」

颯は、相羽先輩と出会い、ミーティングルームに着くまで、

この世界のしきたりや暗黙のルール等を相羽先輩から、教わった颯だった。

「っと、色々話しいてる間に着いたなぁ~、お互い頑張ろうや」

「はい、お互い頑張りましょう、相羽先輩」

二人は、堅く握手してから、ミーティングルームに入っていった。

室内に入ると、既に参加選手が勢揃いしていた。

「なんだ、俺達が最後に来たみたいだな」

「そのようですね、相羽先輩」

相羽先輩と颯は、二人揃って最後に入室した。

すると、一人の女性レーサーが、颯の所にやって来た。

「相羽と、一緒に入室した最後のレーサーって、噂の新人君?」

謎の女性レーサーが、颯の元にやって来た。

「貴女は」

「アタイは、赤熱 しゃくね あかねだ、よろしくな、新人レーサー」

「鎗場 颯です、よろしくお願いします、赤熱先輩」

二人は、挨拶をすると同時に握手もした。

「新人の颯は、皆の前で自己紹介するから、何か言うのか考えておいた方が良いぞ

「アドバイス、ありがとうございます。赤熱先輩」

先輩レーサーの赤熱から、新人レーサーの試練を教えてもらった。

「アタイの事は、呼び捨てで構わないよ、アタイ敬語使うの嫌いだし、だから、颯もアタイには、敬語を使わなくても良いぜ」

「えっ?でも」

「でも、じゃない、アタイが良いって言っているんだから、良いんだ」

「分かったよ、茜、これから、よろしくな」

「おう、やれば、出来るじゃあね~か、よろしくな」

二人は握手してから、それぞれ、席に着いた。

すると、そこに、講師が、入ってきた。

「講師の速水 はやみず はやとです、日程説明の前に新人レーサーを紹介するから、二名前に来て」

呼ばれた、二人は、一人は、颯だ、もう一人は、女性レーサーの初音ミクだ。

「では、一人ずつ、自己紹介して欲しい、じゃあ、レディーファースト」

「はい、初めまして、初音ミク《はつね みく》です、若輩者ですので、先輩たちから。色々学び盗みたいと思っています、よろしくお願いします」

「次は、男性レーサーで、研修会で最優秀賞を取った、期待の新星どうぞ」

「え~と、ただ今、ご紹介されました、鎗場 颯です、よろしくお願いします、先輩達を負かす勢いで挑む所存です」

なんと、颯は、新人レーサーで、いきなり先輩レーサー達に宣戦布告したのだ。

「今シーズンは、元気が有り、強気の新人レーサーが入った、皆も彼に負けないように頑張れよ、では、ミーティングを始める」

講師の隼から、励ましと注意をして、練習走行と予選と決勝と勝利ポイント、

年間優勝、レーススケジュール、メンテナンスのタイミング等を口頭で説明して、

新人レーサーのミクと颯は、メモ帳とスケジュール帳のカレンダーにそれぞれ、記入する、先輩レーサー達は、スケジュール帳のカレンダーだけ開いて記入していた。

「以上で、説明を終えるけど、新人レーサーの二人は、何か質問は無いか?」

講師の隼から、新人レーサーの二人に質問の有無を聞いた。

「じゃあ、耐久レースの参加選手数の人数は、ライセンス所持をしていなくても参加出来るのでしょうか?」

ミクから、詳細な説明が無かった部分の説明を求められた。

隼は、

「耐久レースに関しては、ライセンス所持は、関係ない、

プロレーサー、アーケードメインのアマチュアレーサー混同でレースが、

行われるが、注意点が有る、プロレーサーは、プロレーサーのみのチームを組んではいけないルールだ、これは、

プロレーサー同士がチームを組むとプロレーサーのチームだけが、毎回優勝をするのを防ぐ目的で制定された、人数は、プロレーサーが最低1名、最多で2名、アマチュアレーサーは、最低が2名、最多が3名となる、後、

マシンは、各チーム1台までとする、賞金金額は、レースごとに、違うが、支払いシステムは、入賞順位に応じて、四等分されていた金額が、

指定口座に振り込まれる、又プロレーサー限定でチーム順位の獲得ポイントが、

年間優勝成績にカウントされる、ただしレースカテゴリーの掛け持ちは禁止だ、

細かく説明すると、決まった周回数でタイムを競うツーリングと何時間もドライバーを交代しながら、周回数を競う耐久レースの混同参戦は、健康への配慮により禁止されている、参戦シーズン前にどちらかを選択して、協会に届出書を出さなければならない、途中交換は、禁止されているから、気をつけて、新人レーサーの君たちは今シーズンは、ツーリングレースのみの参戦だから、耐久レースは、

来シーズンからだ。耐久レースのメンテナンスは、ドライバー自身が行う、これはツーリングレースも同じだ」

隼から、耐久レースの詳細な説明を受けて、ミクは、礼を言って質問を終えた。

「颯は、無いのか」

「そうですね、レース時のリタイヤ条件を教えてください」

「ツーリングレース、耐久レース共通から行くぞ、フライング、パーツ類の破損による走行不能、バッテリー切れ、これはツーリングレース、耐久レース共通のレギレーションだ、続いてツーリングレースは、共通の他に、周回遅れがツーリングレースのレギレーションだ、耐久レースは、共通の他に、バッテリー数の制限に交換パーツ類数の制限、ドライバー交代回数の制限が定められている、これらを守らないと失格となるから気を付けるように」

隼からの詳細な説明を受けて、颯は、後、質問は、無いと申告して、ルールとレギレーションの確認は、終わり、ミクと颯の参戦レースの日程とレギレーションの説明を受けて、ミーティングは、終わり全員が、ドライバールームに移動した。





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