第3話
登校して自分の席に着いたばかりの僕に佐藤が声をかけてきた。
「今週の日曜日空いてるー?」
「別に用事は無いけどどうしたの?」
「今度、遊園地に行くぞ。」
「えー、すっごい楽しみ!」
遊園地に行くの久しぶりだな。
最後に連れて行ってもらったの小学生だっけ。その時は、身長制限で乗れないアトラクション多かったな。
「だろっ。
だって、有村里帆、河井もな、矢田真冬と行くんだもんな!」
「へっ、えっ、ふぇっ。えーっと、どういうこと?」
「まさぶ、慌てすぎ。佐藤の言葉の通り。理解できないのならもう一回言う。」
「言葉はわかってるよ!!!なんで急にって事だよ!」
「そして、一ノ瀬さんもいるぞ!良かったな!」
「一ノ瀬さんも来んの!
じゃなくて、なんで急にって事を聞きたいんだけど!」
「有村グループに一ノ瀬さんが入っただろ?それで、みんなで遊びにいこー!
ってなって、せっかくだしぃ男子も誘ちゃうーってなって。やっぱり男子だったら翔輝くんが良いよねーってなったみたいなんだよー」
「キモッ。クネクネしながら言うの本当にキモい。
正しくは、一ノ瀬さんとまさぶが仲良いし、男子と一緒に行きたいよねってなったみたい。」
「とにかく、まさぶのおかげで女子と遊びにいけるぜー!ちょー楽しみ!あんがとよ!流石、俺様の友達だぜぇい!」
興奮し過ぎだよ、この人。
予鈴のチャイムがしょーきの話を遮る。
「じゃあ、また会おうぜ!友よ!」
そう言って、ウインクをしてピースをして自分と席にもどるしょうき。
だから、ウインクできてないの!
それ、まばたきだから!
「遊園地の話もう聞いた?
木川くん、日曜日楽しみだねー!
転校したてで、こんな早くに友達できるって思わなかったなー」
そう言って、僕の隣の席に満面の笑みで座る彼女。
なんだか、日曜日が楽しみになってきたぞ。
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