Day2 忘れものよ!異能家族


「あら、ゆずお弁当忘れてるわ・・・」


《ユウくん、ゆずがお弁当忘れちゃってて、届けてくれない?》



!!!

(・・まただ、母ちゃんのやつテレパシーでおつかい頼んできやがった。今は授業中だ無視しよ)


《無視しても全部筒抜けよ?授業なんていいからゆずにお弁当届けて》


《瞬間移動って言っても俺の場合家から学校まで100回は能力使わないといけないの!そんな便利な能力じゃないから!》


《そう、、じゃあお父さんにお願いするわ》


《あ、待って今すぐ行きます》



ゆずは親父が学校に来るのを嫌がる。

半年前のゆずの入学式、両親が喧嘩をはじめ親父が校庭を半壊させたことを根に持っている。尚、その際親父は口喧嘩で母ちゃんに負け悔しくて地面を叩いたら地割れが起きたと弁明をした。


「先生、親父が学校に来そうなので一度家に帰ってもいいですか?」


「それは一大事だな、今すぐ帰れ!」


「すみません、じゃあ多分5分くらいで戻れると思います」


異能については学校も認知している。

もちろん原因は半年前の親父のせいだ。

クラスのみんなにも最初は驚かれ気味悪がられていた異能も今となっては日常になった。


---シュッ


「ゆず、弁当忘れてるぞ」


「お兄ちゃん!いま授業中だよ!普通休み時間に届けるでしょ!」


「親父が来てもよかったのか?」


「いや、それは、、、まぁ、ありがと。」


ゆずはこう見えて重度のブラコンだ。

幼いころからユウヤのあとを追いかけて気付けば高校まで同じところを選んだ。

ゆずの成績ならもっといい高校にも進学できたのに。


「じゃあ俺も授業もどるから」


シュッ----


ぽとっ


「ん?お兄ちゃん何か落としていった?」



” 伝えたいことがあります。放課後に視聴覚室で待ってます。 ちか ”


「ら、、、ラブレター・・・!?」


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