おはよう!異能家族
あさの よるの
Day1 おはよう、異能家族
《朝ごはん、だし巻きと目玉焼きどっちがいい?》
脳内に流れ込んでくる。
《母ちゃん頼む、どっちでもいいから朝からテレパシーで話しかけてくるのやめてくれ》
母ちゃん。異能【テレパシー】を操る47歳の主婦だ。
テレパシーの能力は頑張れば10キロ先まで届く。
たまご料理は天才的な腕だが、他の食材を使用すると毒物を生成する特殊能力を併せ持つ。
《お父さんは何にする?ナスのお味噌汁でいい?》
《いやまだ俺に繋がってるから!それにたまご料理以外でしかも親父の嫌いな食べ物で味噌汁作るの鬼畜すぎるよ親父が可哀そう》
母親と父親は半年前に喧嘩してからずっとこの調子だ。
喧嘩の理由は方向性の違いとの事。
解散しなかっただけまだマシだと思うことにしている。
「・・・朝から鬱陶しい。もう行こ。」
シュッ----
俺の名前はユウヤ。
異能【テレポート】を操る17歳の高校生だ。
能力で移動できる距離は体調次第だが、朝は大体50m、調子のいい時は80mくらいまで。
どんなに眠い状況でもコタツでは絶対に寝ないという特殊能力を併せ持つ。
「もうユウヤは出たのか?あー口いてぇ、、、」
「あらお父さん、ナスの味噌汁あるわよ。早く食べてくれない?」
親父。【マンパワー】を操る48歳の会社員。
会社の草野球チームの練習に参加した際に加減をミスして投げた球がチームメイトの脇腹に直撃し左側の肋骨全て粉砕した過去を持つ。尚、被害にあった相手は復帰後に大型契約を次々を成功させ今では親父の上司。
社内でのあだ名はパワプロ君。
毒素を体内で分解する特殊能力を併せ持つが、副作用としてヘルペスができる。
「おれ、ナス嫌いなんだけど、、、」
「・・・」
《文句ばっか言って、ただ力が強いだけで出世もしないで、家ではウイイレばかりやって・・・》
「おーい、心の声垂れ流れてるよー、分かった食べますよ・・・(ヘルペスこれで何個目だよ、、、)」
異能家族は今日も平和だ。
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