Day2-2 通学時にネレアと
2日目・朝
「行ってらっしゃいませ、ご主人様」
アルナに見送られて寮を出る。
うん。
とりあえず、学校に行こう。
寮の外に出たら、ネレアがいた。
「ヒロト君、おはよう!」
「あ、ネレア。おはよう」
「一緒に学校行こう?」
「うん。行こうか」
女の子と一緒に登校するなんて前世では経験したことなかった。
うれしい。
「あの!ヒロト君」
「はい?」
「今度、私のコンサートがあるんです。よかったら来てくれませんか?これ、チケットです」
「ありがとう、是非行くよ」
こんなかわいい女の子と一緒に登校できるだけでうれしいことなんだけど、彼女は王都で一番人気がある歌手らしい。
テレビもインターネットもないこの世界で人気があるってどの程度なんだろう。
「ちなみに、いつも何人くらい観客が入っているの?」
「そうですね……。学業もありますので、私は月に1回くらいでライブをやらせてもらっています。歌劇場(オペラハウス)でやる時は3000人くらいです。今回は闘技場(コロッセオ)でやらせて頂くので5万人くらいの予定ですね」
「5万人!それはすごいね……」
「はい、ちょっと緊張しちゃうかもしれません。人も多いですし、ヒロト君も見に来てくれるので……」
僕なんか、国語の授業の時に立って教科書を読むだけで緊張するに。
5万人なんて想像できないな。
「応援してるよ。頑張って」
「はい!頑張ります」
ネレアは小さくガッツポーズをしてみせる。
かわいい。
こんなかわいい女の子が僕のことを好きだって言ってくれているのに、僕はいろんな女の子とエッチなことをしてもいいものだろうか?
「あの!ネレア」
「はい?」
「ネレアはさ、もし僕にたくさんの彼女がいても平気なの?」
「全然平気だよ。だって素敵な男の人は彼女がたくさんいて当然だもん」
この世界はというか、この国はというか、一夫多妻制らしい。
当然、ネレアもそれが当たり前と思っているようだ。
「だから、ヒロト君は私のことを気にしないで、他の女の子と……色々したっていいんだからね。」
「……うん」
「私は……ヒロト君と一緒にいる時間を少しだけでも作ってくれたら、それだけで幸せだから」
ネレアは僕の手を握ってくる。
僕もネレアの手を強く握り返した。
そして
僕は
ネレアに
キスをした。
「ネレア、僕と付き合ってくれる?」
「……もちろん」
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