朱鳥の鳴くころ

蒼翠琥珀

四方山話のはじまり

 仏が人々を救うために〈神〉という仮の姿で現れる。


 かつて、この国土着の神祇じんぎ信仰と仏教信仰が融合し、新たな信仰体系として『神仏習合しゅうごう』が興った。時代の変化と共にそれらは再び分離されたが、それは表向きのこと。

 一度馴染んだものは根強く蔓延はびこるものである。


 四方を山に囲まれたこの街にもその香りが色濃く漂っている。

 少し歩けば、そのことがよく分かるだろう。

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