第4話 洋食レストラン ア・ターブル
ア・ターブル 僕の両親が経営するレストランの名前だ、
難しそうな名前だか、意味は、「さあ、いただきましょう」と簡単である。
僕は学校が終わると家での、手伝いをしている。 僕自身も料理が好きなので厨房に立つこともしばしば、
今日もいつものように家の手伝いをしていると、聞き覚えのある声がした。
三毛野猫音のものだ。
先日の弁当事件から何度も弁当をねだられて実に僕は彼女に昼飯をどれだけ奪われたのだろうか。 ついには店まで奪いに来たのだろうか。 彼女が苦手である。
本心、すぐに帰っていただきたいが、今の僕は、このレストランの従業員、客を満足させるのが仕事だ。 バイトのウェイターが注文を取りシェフ代理の僕が注文に応える。鉄板オムライス、ハンバーグ定食、カツカレー、ドリアにコンポタージュ2つおまけでお子様ランチ4つとどれだけ食べるのだろうか。
少しは作る側の手間を考えて欲しい。
これで少しでも残されたら、僕は彼女に弁当をあげることも、この店に入れることも絶対に許せなくなる。
そんなことを考えているうちに彼女は、既に完食していた。
一人で......全て食べきっている。
「ご馳走様、シェフに伝えて、 明日のお昼もよろしくって」
と彼女は会計を済ませ出ていった。
彼女は随分とかっこをつけて可愛いセリフを言ったので、少し可愛く思えてしまった。
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