エピーソード2
エルトの驚きぶりに満足そうな表情をしてるメルナリア、そして、エルトは5秒ほど沈黙した後、
「えええええええええええええええええええええ?」再び叫ぶ。
「驚きすぎ!」満足そうな顔も流石にエルトの素かボケか分からないメルナリアは、ちょっと呆れた顔をなった。
「いや、だって、こんな少女が【創世の女神】って、驚かないほうがおかしいだよ」
「え?そっち?驚くのそっち?もっと他にいろいろあるでしょうが!」
「いや、でもほんとうにちょっと待って!なんで僕の名字が【創世の女神】の名前になってるんだ?もしかして、メルナリアはぼ、僕の、か、母さん?ちょ、いったいぃって、何するんだよ」
「もう1回母さんと呼んだら次はフライパンにするから」
エルトがメルナリアを「母さん」と呼んで、切れたメルナリアは元々何も持ってない手にハリセンが出現して、そして思い切りエルトの尻を叩いた。
「ご、ごめんなさい」
情報量が多すぎるせいで、どこから何を聞くかもい分からないエルトはとりあえず、自分の名前の意味を知ろうと、メルナリアに質問をした。
「エルトくんの名字が私の名前の理由は至って簡単だけど、でもね、私がこの時点でそれを言ったら、エルトくんは多分まだ信じないし、納得もいかないと思うから」
「どういう意味?更に意味が分からないよ」なんの答えにもなってないメルナリアの返事を聞くと、エルトの頭の中はただ???が増えた。
「さっき、私がこの世界の伝承についてエルトに質問したんでしょ?エルトくんの名字、引いてエルトは何者かは、そこを理解しないと行けないの」
黙って聞いてるエルトを見て、メルナリアは更に語り出す、
「さっき、エルトくんは【創世の女神】が世界を作って、破壊の女神がやって来て、2人が相打ちして消えたって、そう言ったわよね?」メルナリアはエルトにそう聞くと、エルトは「うん」と頷きして、そしてメルナリアはさらに語り続く、
「今、世界に残ってる私たちの伝承は、どうしてこうなってるかは私にも分からないけど、事実と1割も合ってないわ」
「どういう事?…なんか僕はさっきからどういう事しか言ってない気がするけど、でも本当にどういう事?」エルトは相変わらず頭が???状態。
「そうね、じゃあ、今から、いわゆる創世の話をしましょ?」
「歴史や神話はあまり興味ないけど、そうも言ってられない状況だよなこれ。うん、分かったよ」
そしてメルナリアは、創世の話を語り出した。
この世界は、実は、【創世の女神】、メルナリア1人で作ったものではなかった。伝承による破壊の女神は、メルナリアによると、本当は破壊の女神ではない、人類は最初、【終焉の女神】と呼んでいたそうだ。世界は、【創世の女神】と【終焉の女神】によって作った。
これを聞くと、エルトはは更に不可解に、何故【終焉の女神】が世界を作ったとメルナリアに聞く。メルナリアは、2人の女神は双子であり、司る権能が違うだけで、別に世界を終末をもたらす気は無い、そもそも【創世】と【終焉】は人々がそう呼んでただけ。でも、どうして伝承はこうなってしまったかはメルナリアも不思議に思ってる。
そして、メルナリアによれば、彼女が司る権能の1つは、【創造】である、ただし、作り出したのはいいものの、自分から消すことは出来ないそうだ、だからそこに【終焉の女神】が必要となる。【終焉の女神】は、いろんな権能を持ってる中、【破壊】もその内の1つである、そして、破壊を持って、万物の
「なんかごめん、僕、また同じ事を言うんだけど、どういう事?創世なのに破壊?」
「んー、そうね、破壊と言っても、単純に物理的に壊すじゃないよ。簡単に言うと、例えば、1つの集団は強すぎる力を持って、他の集団に危害や侵略をするとしましょう、そうなると、侵略されてる側はいずれ絶滅するになる、それを防ぐのは、【終焉の女神】だよ」
エルトは更に質問を投げる
「武力介入ってこと?」
「人間社会では、そうね、そういう場合もあるわ。要は、何事もバランスが必要よ、バランス。ただ、さっきも言ったけど、別に単純の力でねじ伏せる事じゃないわ。」
エルトの質問を答えた後は、更に創世の真実を語る。
それは、2人の女神が相打ちしたという伝承は、全くのでたらめだった。そもそも2人はすごく仲がいいらしい、喧嘩はするけど、本気に相手を殺したいだなんて、1度もない。
エルトはエルトで、メルナリアの話を聞きながら、脳内で自分なりにこれまでの事やメルナリアの話を整理している。出会って間もないが、メルナリアが嘘を付いてるには見えない、そもそも死んだ自分にわざわざ嘘を付いてまで昔の出来事を語る必要性を感じないと思ってる。
「ここまで話はいい?理解した?」
「うん、なんとなくだけど」
「それじゃ、問題」といきなりクイズを出すメルナリア。
「いきなり過ぎない?」
「創世の伝承に出てきた、二人の女神の中、【創世の女神】であるメルナリアは、私の事だが。そのもう1人の女神である【終焉の女神】、私はその女神の名は一度も言ってません!ここで問題、その【終焉の女神】の名はなんでしょう?」
エルトはこの問題の正解を、なんとなく分かる気がする、が、自分の口で答えていいのだろうかと迷っている、恐る恐るも口を開く
「…エノテラ、姉さん?」
エルトの答えを聞くと、満面の笑顔で
「正解!鈍感系じゃないだと?それじゃ主人公になれないわよ!」わざとらしいオーバーリアクションの驚き振りをするメルナリア。
「だから鈍感系ってなんだよ。まぁ、でも、ここまでの話を考えれば、なんとなく分かるよ。ていうか僕目覚めた時、メルナリアさんを姉さんに間違えてたしね、10歳くらい若くなった姉さんって感じ?」
エルトの答え、特に後半の部分を聞くと何故かメルナリアはちょっとキレ気味で
「エルトくん、君は今、私とエノテラ両方に喧嘩を売った自覚はあるかな?女性の対するデリカシーがないのは、ある意味鈍感だわ。あと、さん付けはしなくていい」
混乱が更に混乱を呼ぶ。
「正直、僕は今ものすご~く衝撃を受けてる!でもそれどころじゃない…え?何?僕の姉が女神様の片割れで、名字はもう片方の女神様の名前…もう、脳のキャパシティが限界、しばらく休ませてくれ」と、エルトは今???からorzの状態になってる。
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