第2話

「私の執事になりなさい!!」

「は?」


天使はそう言うとにっこり、笑みを浮かべた

その笑顔を見て私の心臓の鼓動が早くなる

なんだこれは?

天使の顔を私は見ることができなくなった

顔が熱い!!



「まずは執事としtの教育が必要よね!!あ、貴方何歳なの?」

「え?えっと7歳だけど」

「7歳?ふーん、私の2つ上なのね・・それじゃまずは執事教育、その後は騎士教育、あと私の執事なら何でもできる万能執事が当たり前よね?なら一般教養から専門的知識まで網羅してないと駄目ね。」

「へ?」


先ほどから天使は何を言っているのだろう?

私は自分が今どういう状況に置かれている理解できていなかった。

ただ天使が楽しそうに喋っている。

その笑顔を見れて幸せだ

これが聞いたことがあるあれなのか?


「うん、決まりね!!お父様には私から伝えておくから今日から早速開始しましょう!!」


そう言うと天使はぱちぱちと手を叩く

すると


「お呼びでしょうか?お嬢様」


どこからともなく表れた壮年の男性、その男性はうやうやしく天使、いやお嬢様に礼をとる。


「セバス、今日から私の専属執事が決まったわ。この子をにする」

「この子供ですか?」

「ええそうよ、この子にする。そう言えば貴方名前は?」


お嬢様は急に私のほうへ向き尋ねる。


「な。名前?そんなのないです・・・」

「あら、それじゃ不便ね、・・ジル、貴方の名前はジル、今日からジルと名乗りない。わかった?」

「う、うん」


私が頷くとお嬢様は満足そうに頷く

天使に名前を頂けるなんて・・・

私が多幸感に震えていると

これは決まりか?

私は確信した。


「それじゃセバス、お願いね?」

「かしこまりました。では、来なさい」

「え?わっ!?」

「がんばってね~」


私はそのままセバスさんに肩を捕まれそのまま連行されたのだった。

セバスさんに連行される中お嬢様を見ると優しい笑顔で手を振っていた

私はお嬢様、クラリス・バラードに恋したのだと・・・


だがすぐに幸せな気持ちは消えた。

セバスさんに連れていかれた先に待っていたのは地獄だった。

セバスさんの鬼のような扱き、1時間もたっていないのに何度死ぬかと思ったか

悲鳴を上げる私にセバスさんは


「主の為なら死んでも主の要望を叶えなさい。そして主の為に生き返りなさい」


そんな馬鹿な!!

私の抗議の声は自身の悲鳴の中に消えるのでした。


「今日はここまでですね」


何とか生き残り、へとへとな状態でセバスさんに言われた部屋に戻る。

そしてそのまま死んだように眠りに


「失礼します.おや?何を休んでいるのですか?今からマナー講義です」


そして入って来たメイドのちにメイド長と判明するダリアさんにセバスさんの時同様拉致され


「もっと背筋を伸ばしなさい!!」

「はい!!」

「音を立てない!!」

「はい!!」


突然始まった夕食という名のマナー講座・・・ご飯の味がしない・・・


「今日はここまで」

「・・・・はい」


ようやく終わり、日はすでに無く窓の外は真っ暗、さすがにもう何もないだろう

と油断していると


「ダリア、終わったか?連れて行くぞ?」

「はい、どうぞ」


束の間の休息すら無くごついおっさん後に公爵家騎士団団長ミッシェルさんとわかる

に連行され肉多的に扱かれた。


「まだまだまだ!!!」

「ぎゃあああああ」


おかしい・・・

俺は攫われそうになっていた女の子を助けただけなのになんでこんな事になっているんだ?

誰か状況を説明してくれ!!


幼い私のさ叫びに誰も返事はなく、代わりにミッシェルさんの真剣が襲い掛かってただけだった。

私が思った、ここは本当は地獄で、先ほどの天使は地獄の前の幸福だったではと?と


★★★


当時の辛い思い出が蘇り目じりに涙が・・・

ですが私は頑張りました。

すべてはお嬢様のため

あの笑顔をもうもう一度と


それから私が10歳の時、ようやくセバスさん《鬼》達の訓練に慣れ、各指導係から許可が下りたためお嬢様付として配属された日だった。

実はこの3年私はお嬢様にお会いする事がなかったのだ。

そのため辛い修業時代をお嬢様のあの天使の微笑みを思い出し頑張っていた

これで用ようやくお嬢様にお仕えできる!!

私は喜び勇んでお嬢様の前の跪いた


「お嬢様、おはようございます。本日よりお嬢様付となりましたジルでございます。誠心誠意、お仕えさせて頂きますのでどうか、よろしくお願いしたします」

「ジル、待ってたよ」

「お嬢様・・・」


お嬢様は私のことを覚えてくださった・・・


その事がとても嬉しく私は感極まり涙を流そうと


「では、準備しなさい。これから魔物胎児にいくわよ」


した瞬間お嬢様から聞くはずのない言葉が飛び出したのだった。


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