第2話 グダッていた美香さんがやる気満々です。

時は少し前・・・


美香さんは陸に打ち上げられた魚のように時たま足をピクピクさせ

横たわってる。どんな感じか聞いたら


「炎天下の中で農作業してそのまますぐに船に乗せられ船酔いして

 そのまま体を拘束されバンジージャンプした気分」と


訳の分かんない事を言いました・・・。思うに、

ジャンプと言うくらいなので、なにか人生の山場を飛び越えたような

感じなのでしょう。わかんないけども。


そうこの美香さん、加納 美香というちょっと綺麗なお姉さん。

数年ほど前から永遠の二十歳らしい人です。


この方、この世界エアストで稀代の最高魔導士、ベル・ジュラック様の

ひ孫でもあります。美香さんに「ひ孫なのでベル様は祖母ではなく曾祖母

なのでは?」と言ったら


「一度唯ちゃんにそういったのよ、そしたらばばぁ扱いするなってゲンコツ

 もらってさぁ・・」と返してきた。


唯ちゃんと言うのはベル様のあっちの世界での名前であるのですが、とにかく

ベル様のゲンコツは大変凄いものらしく「ゲンコツで食べていけるほど」と

よくわかんないことを聞きました。なので百歩譲って祖母なら許すと

言われてるらしいです。決して作者が間違ったわけではないと

宣言いたしましょう。作者に代わって!


その美香さんなんですが、まぁ私を「ユキちゃん」と統合させた張本人

なのですが、もちろん私も望んたことでもありますが・・・。


という事は、美香さんももとはこちら側の人間ってことになります。

あちらの世界でタクト振って魔法使えたのも理解できます。


因みに私と美香さん、ベル様で円卓(ただのちゃぶ台)を囲んでお茶を

飲みながら会議(ただの世間話程度)をしたときにいろいろと話をしました。


後の世に最高魔導士たちの円卓会議と伝えることとします。


美香さん曰く、小さい時の記憶が少しあるらしく、ちっちゃい時は海外に

住んでいたと思ってたらしいです。まぁ街並みとかも日本と違ったので。


でも記憶も朧気であると言ってたらベル様がポソッと

「だって少し記憶に魔法かけたし」とお茶をすすりながら言ったのを

わたしは見逃していない。


その美香さん、ベル様が太鼓判を押すほどの魔力の持ち主であり、さらに

教えたことをすごい勢いで吸収していくのでどこまで行けるかと、さらに

いろいろ教えてたら、なんかとんでもないことになりそうだったので

悩んでいた所だったらしい。


因みに美香さんが「紫の国」をする時の付属品のタクト、あれはベル様が

ほんの少しイケナイことをして手に入れた素材で作った特注品であり、

その素材と言うのは「タングステン」というらしく、さらにベル様の

魔力を中に注入してあるらしい。私がわかりやすく言ってくださいというと

ベル様は「魔王すら断ち切ることができる伝説の剣のタクト版」と

言った。武器としても有能で「スルッと」なんでも貫くらしいです。

がしかし、この美香と言うお方。


「ん?持ってきてないよ?」とサラッと言った。

ただ単にベル様に話を聞きに行くだけだったし、まさかそのままこの世界に

転移するとは思ってなかったらしい。なので日頃持ち歩いているバッグくらい

しか持ってきてないと言った。中身はと聞くと


化粧品、スマホ、スマホの太陽光充電器、裁縫道具、フィギュアを数体。

ユキちゃん用の武器パーツくらいらしい。


因みに武器パーツはそれを装備させてかっこいいポーズを取らせ

ベル様に自慢させるために持ってきたらしい。


普通持っていくだろうに!「紫の国」のゲームについて聞きに

行くんだからさ!タクトとかパッドとかさ!なんでフィギュアなんだ!


そんなこんなで今先ほど、勇樹君が美香さんに薬、まぁ薬草を粒にした様な

もの?を経口補水液という、多分ハイポーションっぽいなにかで飲ませて

あげたところなんか結構回復したらしいです。


さすがですな!勇樹君!美香さんと違ってキチンと準備していらっしゃる!

なんと料理に使う調味料とかも持ってきているらしい。

その他にもあちらの世界の物を結構買ってきたので後でユキちゃんに

見せてあげるとお優しい言葉をかけて下さった。

・・・美香とは大違いです。


んでバイク、そう私が召喚獣と勘違いした異世界の乗り物も持ってきたらしく

それで美香さんと少しはしゃいでたらしいのです。


因みに目の前にあるのですが美香さんの物とは違い、少し小さくした様な

物なのですが能力はとても高いバイクらしいです。


で、これに精霊宿して燃料であるガソリンなるものを使わず

走らせようと美香は言ってます。でもねぇ美香さん・・・。

あなたタクト持ってないじゃん・・。


と思ってたら、その美香さん。右手に何か持ってらっしゃる。・・え?


針?それ裁縫用の針よね?・・・それでやっちゃうの?タクトの代わり?


さすがに無理でしょうに・・・。


やる気満々で美香さんは勇樹君と話している。

どうやらバイクの構造的なもの?は結構すごいらしく、どんな精霊が

いいのかと・・・。勇樹君も何か乗り気で話している。



バイクだけに乗り気。



さすがです。勇樹君。








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