嫁の訪れ
バブみ道日丿宮組
お題:優秀な家 制限時間:15分
「なんだよ、告白か?」
「違うから」
「いやいや、一緒に住もうなんて……プロポーズじゃん?」
「ぜんぜん違う。あなたの生活態度が悪いから、監督してあげようと思って」
「それはなんていうか、お母さんだよね」
「おばさんにも頼まれてるからね。だから、引っ越しするわよ」
「そんな急に言われても……」
「ほとんどものないんだから、簡単でしょ」
「お金とか……かかるし」
「それもおばさんからもらってる」
「えー、他人の子どもだよね。俺もらってないよ」
「あなたに渡したら関係ないことに使っちゃうでしょ」
「否定はできない」
「ほらね」
「だからといって、環境が変わるのを他人の子どもに……」
「結婚したら、そうじゃなくなるわよね?」
「えっ?」
「だから、結婚よ」
「俺とするの?」
「そうよ。婚姻届ももらってきてあるわよ」
「えぇ……? 本当にプロポーズだったの?」
「最終的にはそうなる可能性もあるからね」
「最初否定してたじゃん」
「そうしないとあなたつけあがるじゃない」
「……そんなことはないと思うんだけどな」
「なんにしても決定事項だから、明日引越し業者に早速きてもらいましょう」
「はやいなぁ」
「遅くなるよりは早いほうがいいわ。とりあえず、婚姻届に名前書いて」
「あの……結婚式とかは?」
「ないわ。そんなものにお金使うより、あなたを真面目に治す方が大事だもの」
「稼ぎは俺のほうが上だよね」
「在宅ワークで筋力衰えてるじゃない」
「それは関係あるの?」
「子どもができたら、外に連れてくこともあるんだから。お残りは嫌でしょ」
「まぁ……確かに?」
「じゃぁ書くかぁ」
「どうせ出会いの場にも出れないんだから、家の子になってよね」
「お前、俺好き過ぎない?」
「知らなかったの?」
「うん」
「じゃぁ書いたら言ってね。いらないものをメモしてくから」
嫁の訪れ バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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