第15話

「迂闊だったわ……私も他の皆も今までエデルの言ったことを信じていなかったの……」

「そうだな……今まで信じられないことなのだろうな……」


 リーエはおひるねこを連れ立ち上がる。


「だが、フフフフフ、こいつが……見つけてくれるだろうな」

 

 おひるねこがシャーっとクリスの横に牙を剥いた。

 リーエが電光石火の勢いでソードエネルギーの一刀でその空間を切り刻んだ。


「UWWWW!!」

「ほら、そこか!!」


 突然、何者かの絶叫が上がる。

 リーエがまたもソードエネルギーを空間に振り被り切断する。

 血液も出ない。

 だが、おひるねこは別の方向を向いていた。


「チッ!」


 リーエは舌打ちをし、おひるねこを抱き込み本部内へと走る。


 おひるねこが向いたのは、休憩所からの本部への入り口だった。


「リーエ……大勢侵入しているみたい! これでは暗殺よ! 万が一のこともあるわ! フラングレー司令官のところへ行って!!」


 クリスの悲痛な叫びをリーエは小耳に挟んで、本部へと突進していった。

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