第30話 「日本の夏は、エッチに、楽しみましょう♡」「もう、スタンバりましたよ?」「早いのね?」「いくわよ!」 蚊たちが飛ぶ日本の夏には、注意!

 優雅に、刃を、すべらせていた。

 「しゅおー!」

 コームインの血が、エッチに、ほとばしった。吸血鬼伝説は、その瞬間、リアルになってきた。

 「これが、現実なのね!」

 「良いわ、良いわ!」

 伝説は、2人(?)の蚊の喜び物語に、変わった。

 1人の学校の先生が、死んだ。

 「楽しいわ!」

 「モスキー子様?」

 「なあに?」

 「ここまできたら、せっかくです!」

 「なあに?」

 「私、モスキー子様とも、あの…」

 顔が、真っ赤。

 「なあに?」

 「ですから、その…」

 「良いのよ?受け入れて、あげるから」

 「ですから、その…。私、モスキー子様と、もっと、もっと、気持ち良くなりたいんですう!」

 「正直な子ね」

 「日本の夏、日本の夏!」

 「わかる、わかるわあ」

 「日本の夏は、エッチに、楽しみましょうよ!モスキー子様!」 

 「じゃあ…スタンバって!」

 「ああん…もう、スタンバりましたよ!モスキー子様?」

 「あら、早いのね?」

 「モスキー子様?きて!」

 「いくわよ!」

 日本の夏には、注意、してね?

 2人(?)の蚊が、ベランダに向かって、歩きはじめた。

 「う…」

 モスキー子様は、足を、ほんのちょっと重そうに、引きずっていた。蚊との戦いの記憶は、いつまでも、残り続ける。

 「やっぱり、モスキー子様って、あのときの…なわけ、ないか」

 モスキー子様を、エッチな気分で、見つめ続けていた。

 お別れの時間が、近付いた。

 「モスキー子様?」

 「なあに?」

 「この、ゆ×り君を、どうするんですか?」

 「そうねえ…」

 「学校の先生のように、やってしまいますか?」

 「殺すっていうこと?」

 「ええ」

 「でも…」

 「何ですか、モスキー子様?」

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