第17話 「何だ、何だ?」新しく加わった子の体のほうが、モスキー子様より、スケスケの黒。これは、まずいぞ。むずむずと、新しいエッチの予感です。

 「…なあに、君?」

 「あ、はい!」

 「だから…。私もいっしょに、欲しいんでしょう?」

 「…」

 「そんなにも、じろじろ、見ないでほしいなあ。私って、モスキー子様ほどは、エッチじゃないもん」

 モスキー子様、か。

 はい、はい。

 はじめにいた、ベランダから入ってきた子ね。

 「…あれ?」

 何だ、何だ。

 この子の体のほうが、モスキー子様よりも、スケスケの黒じゃないか。むずむずと、新しいエッチの予感。

 「ねえ、君?」

 「は、はい」

 「取って、くれないかな?」

 「何すか?」

 「私の服を、とってほしいのよ」

 「…服?」

 「お願い」

 「服なら、今、着ているじゃないか」

 「だからあ…」

 その子は、今着ている服を、ゆ×り君に、脱がせてほしいんだという。

 「そ、そんなこと!」

 「あ!赤く、なっちゃった。エッチ!」

 「蚊の、クセに…」

 「君って…。そうやって、じらすの?」

 「そうよ?私たちと、したいんでしょ?」

 「あら、モスキー子様?」

 「私も♡」

 「…」

 蚊って、人を殺すんじゃ、なかったのか?

 「…あ、触るな。ちょ…やめろ」

 「身体は、正直なのね…」

 「ああ…やめ」

 「もう、こんなに、なっちゃってる…」

 「…きゃっ」

 「正直に、かわいいんだね」

 「やめ…やめてくれ」

 「チュッ」

 「ほら、また」

 「大きく、なっちゃった」

 「俺は…、どうすれば…、良いんだ?」

 「エッチなのね?」

 「もう、わかってるくせに」

 モスキー子様ではないほうの女性が、部屋の天井にぶら下がっていた、茶色の紙袋を、指さした。

 「その袋、開けてみたいと、思わない?」

 「…」

 「ねえ。取ってくれない?」

 「…はあ」

 「届かないのよ」

 「俺が、取るんすか?」

 「でも、勘違いは、ダメ!」

 「?」

 「着ている服をとっちゃったら、いやよ?モスキー子様に、言いつけてやるんだから!」

 「何だと?俺は、ゆ×り様だぞ!」





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