神が死んだ

赤いもふもふ

神が死んだ

 ふと視界の端で、廃神社の前に立つ老人が倒れた。

 あわてて駆け寄ると、それはどうやら人ではないようだった。

「おお、最後になんとめずらしいことか」

 重々しい声でそれは言った。

「そなたを呪おう、この機運にかけて」

 それからほんの少し運が良くなった気がした。

 あのあと、お礼を言おうと廃神社を訪れると、もうそこは平地にされていた。

 あの時の彼がいないことが、ほんの少し寂しかったが、すぐに忘れた。

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神が死んだ 赤いもふもふ @akaimohumohu

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