『まっちゃ売りの少女』 バトル9
『けっこうな、お茶ね。まずは、ほら、あなた方も、ちょっと飲みなさいまし。』
ミサルがふたりに勧めました。
それで、ふたりとも、まっちゃをすすりました。
『あっつ。でも、あったかい。』
爆弾売りの少女が、珍しく素直に言います。
『たしかに、けっこうです。』
まっちゃ売りの少女は、自分の商品なので、ちょっと誇らしげに感じました。
『爆弾と違って、身体のなかから、ぼわっと、するね。』
爆弾売りの少女です。
『それが、お茶のよいところです。安いですし。』
まっちゃ売りの少女が、答えました。
『そうさ、爆弾ほど、危険性はない。まあ、危険性はない爆弾は、役に立たないけどね。』
ミサルがカップを握ったまま、言いました。
まっちゃ売りの少女は、気になることを、さらに尋ねました。
『あの、切り裂きチャックさんて、なにものですか?』
『あいつは、強盗さ。ナイフ一本で、なんでも切り裂いて盗むんだ。主力は、宝石類だ。タイムトラベルが出来るから、神出鬼没。ただし、殺人はやらない。それが、あいつのプライドだけど、子供も狙わない。』
『ふ〰️〰️〰️〰️。』
『まあ、しかし、あいつは、21世紀後半のタルレジャ王国に連れてゆかれた。』
『しりません。そんな国。』
『おや、そうかい。今もあるよ。』
『へ〰️〰️〰️〰️。』
ふたりとも、びっくりしました。
『でも、半辺太警部は、よい人だが、切り裂きチャックが、1枚上手だ。すぐに、脱走したさ。それから、また、仕事にせいを出す。』
ミサルは、宝石の入った袋を、左右に揺らしました。
まだ、かなり入っているようです。
ふたりは、またまた、また、顔を見合わせました。
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