『まっちゃ売りの少女』 バトル7


 すると、その四角い物体の中で、常温核融合が発生したのか、光が輝き出しました。


 『制御された、核融合です。これが、火加減のつまみです。爆弾モードでは、爆発力の調整ができます。0.001キロトンから0.01キロトンまで、調整できます。やかんを乗せたら、お湯が沸きます。』


 爆弾売りの少女が解説しました。


 『なるほど、周囲が温まってるね。ストーブにもなるわけだな。』


 『ああ、もちろんそうです。』


 『その方が、売れるんじゃないかい?』


 『たしかに、そうですね。ここならば、そうですね〰️〰️〰️〰️〰️。売り声に追加したいです。ストーブにもなる、爆弾だよ〰️〰️〰️』


 『あたしは、まっちゃしかないからな。』


 まっちゃ売りの少女が、ちょっと残念そうに言いました。


 『あのね、まあ、試飲するまえだけど、どっちかというと、核爆弾売るより、まっちゃ売るほうが、ごく、当たり前のような気はしますけれど。』


 ミサルが、あっさり言ってのけました。


 『爆弾の方が、儲けが大きいから。』


 爆弾売りの少女が釈明しました。


 『なるほど。まあ、あたしは、いま、爆弾も、まっちゃも欲しい。あたしの時代には、核も、まっちゃもない。お茶の作法もない。』


 『作法は、知りませんけど。』


 まっちゃ売りの少女が、恥ずかしそうに答えました。


 『あ、それは、いいのよ。気にしないで。あら、もう、沸いたね。では、まあ、直に一杯。あと、それに、入れなさいませ。』


 ミサルは、紙コップにお湯を注ぎまして、付録のスプーンでかき混ぜました。


 『あの、熱くないですか?』


 まっちゃ売りの少女が、心配したのです。


 『熱い? なんで。』


 ミサルは、意に介しません。


 す、す、す、す。


 ミサルは、お茶を飲みました。


 『うん。まっちゃね。うまい。よしよし。これで、全部買えるかい?』


 ミサルは、さっきより、小さい宝石を出しました。


 『あの、確認させて、戴きます。』


 まっちゃ売りの少女は、爆弾売りの少女が持っていた計測器と、色違いの、どうやら、同じものを、ちょっとおしゃれなバッグから取り出しながら、言いました。


 『それにしても、さっきの、切り裂きチャックさんとか、半辺太警部さんとか、どうなるのでしょうか。』


 『どうなる? そりゃ、とっくに、答えは出てるさ。』


 ミサルは、言いました。



        

         👮


 

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