第32話  練習の成果

 放課後の練習を始めて一年がたった、兄さんが小学5年生に上がったころ。

 兄さんとの練習の成果が一気に出始めたのだ。

 まず何といってもバッティングが良くなっていた。

 五年生にもなれば試合の出場機会も増えてきて、打席に入る機会が格段に増えた。

 ということは活躍する機会が多くなるということで兄さんは試合で打ちまくった。

 打順ではクリーンナップを任されるようになり、守備もうまくなっていた。

 そんな試合でかつやくするに兄さんが私は大好きだった。

 それになりよりもうれしかったのが、試合が終わってから兄さんが


 「いつも深雪が練習を手伝ってくれるおかげで活躍することが出来たよ。 本当にありがとな」

 「うん! 私もお兄ちゃんが活躍してくれてうれしい!」

 「ははっ、ありがとな。 また野球の練習、手伝ってくれるか?」

 「うん、もちろん!」


 そう言って兄さんは嬉しそうに笑うのだった。


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