第16話 食料を求めよ

 貴重な生活用水を安定的に手に入れられる。


 スラムに暮らす住民にとって飲み水の確保は何よりも優先順位の高い物だ。人間は何も食べなくとも一週間生きられると言うが、水を飲まねば3日で命を落とすという。


 前世での話がどこまで通用するのか判断が難しいところだが、飲み水が必要な事に違いはない。


 次に必要になるのは食料だ。


 スラムがある空堀の底は、不必要な物を捨てるゴミ捨て場だ。だからこそゴミを処理するためにスライムを解き放っている。だが、ある者にとっては不要なゴミでも、それを必要とする者がいる場合がある。


 そういった物資を買い取り、手入れして売却する。前世で言うリサイクルショップである。


 スラム住民の僅かな収入源だ。

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