EpisodeEX.3 アフター・ストーリー②

 寮への帰宅途中の事、空はすでに暗闇で覆われていた。

「いやーでもやっぱり惜しいなあ」

 そう言ったのはノアだった。

「惜しいって何が?」

 リームが聞くと、ノアは、

「だって色んな服着たリームすごくかわいかったんだもん。まぶたには焼きつけたけど、これを例えば簡単に残せたらいいのに」

と言った。

 その言葉を聞き、リームはハッと気づき、急に笑い出した。

「ふふっ……ははっ……。何で今まで気づかなかったんだろうな」

「? 一体何を言ってんの?」

「ノア、キミには発明家の才能があるかも知れないな。今のその言葉、採用だ! 今から設計図を書いて、試していかないとな……。目標ができた! じゃあな、また明日!」

 リームはそう言うと猛スピードで暗闇の中へ消えていった。ノアは声をかけるヒマもなかった。

 リームが一体何を思いついたのか、ノアが知るのにそう時間はかからなかった。


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