考察と変身


 魔法幼女、とバレてからは周囲からの扱いが一変した。

 が、ホワイトにとってミルアの態度が変わらなかったことが救いだった。


 ミルアはホワイトに普通に話しかけ、ホワイトがそれを嬉しそうにしているため、周囲も口出ししない。


 と、その話はおいておいて。



「ふむ、やはり私の魔力では君の膨大な才能を活かしきれないようだ。」



「…つまり?」



 魔法幼女形態に変身した状態でホワイトの身体を這っているリボンが確認していく。


 変身後に眠たくなるのもそれが原因だ。



「少し難しい話になるが、ミスホワイトの《変身》は『私の魔力』で行っているんだ。しかし、私は、がないと運動できずにいわゆる、に、陥る。これは魔力を注ぎ続けられなければならないことがわかっているね。」



「…つまり、『貴方の出力』で《私が変身する》、けど、貴方はってこと?」



「簡単に言うとそういうことだな。そして、《変身》するための『私の魔力』が足りないんだ。リソース不足だね。」



「…どうするの?」



「2つの選択肢がある。一つは変身の期間を開けることだね。これは、私の魔力回復を待ち、転生魔法と変身に使用した分を取り戻す方法。もう一つは使い捨てなり、充電式なりの外付け蓄魔池を持つこと。というか、リボンわたしの装飾として取り付けるといった感じだね。これは、君からの魔力供給だけでしか魔力回復ができない私と違って空中から魔力を集めることができる。効率は悪いが、集めた魔力それを使うことで多少は私の魔力消費が抑えられる。」



「どっちのほうがいいの?」



「どっちもどっちで、短所長所がわかりやすいんだよ。一番なのはより効率的に変身できるようになること。しかし、ソレは――」



「慣れ、つまり、変身しまくらないといけない。」



「そういうことだね。うん、前途多難だ。」



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