財産と身分
ホワイトはその後、ミルアという少女に説明を受け、自分の状況を知った。
町の外である柵外で発見され、教会の一時的管理棟にとまらされていたこと。
管理棟は一日で銅貨3枚の宿泊費を取り、支払い可能な肉体状態になるまではまってくれること。
もしも20日間目を覚まさなかった場合、神の元に還ったとして持ち物を剥ぎ取られて火葬されるらしい。
ホワイトは1日で目覚めたので宿泊費として銅貨3枚を払う義務ができた。
ちなみにそこは抜かりがないノーマン。
召喚した存在の体を乗っ取る魔術も作っていたため、身分を買うためのお金は個人空間で確保してある。
ざっと農民の生涯年収の24倍ほどが蓄えられてある。
が、
「ミス・ホワイト、不都合がなければここで奴隷になるのはどうかな?」
「なんで?いいけど」
「彼ら彼女らを見ればわかるとおり、身なりがきれいで暴行を受けた跡がない。貞操関連はわからんが、不当な扱いはされていないだろう?」
「うん。」
焼けた肌の二人は汗などで多少は汚れているが、それも生活してるうえでつく程度の軽い汚れだ。
さらには目を見ればわかるとおり、生きることに希望を見出している。
「彼らのように不当な扱いを受けない奴隷になれば主人がいるというアピールにもなるし、決められたノルマをこなせば無料で食事もとれる。」
「なるほど」
「一日体験でもして、ダメそうなら奴隷解消すればいい。刻印や埋込じゃなく、腕輪奴隷らしいからな。」
それを聞いてホワイトはとりあえず奴隷になった。
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