4話

「うぃー。5回目ー。」

もう5回目になってくると慣れてくるなこれ。

周囲を見回すと、山積みにされた本棚。

そこの中に魔女のようなローブを被った、紫髪でスレンダーな美少女が疲れきったように地べたに座っている。


「ハァ…ハァ…」


ん?なんだ?今回の召喚者はやけにお疲れな様だな


「ハァ…ハァ…良かった…間に合った…私の名前はシオン。この世界の最高峰の魔法使いと自負しているわ。あなたを召喚したのは他でもない。私の魔法を受け継いで貰うため。」

「はぁ?」

「ちょっと長くなるけど聞いてね。この世界では闇魔法は疎まれる存在なの。だけど私はその闇魔法に可能性を感じ、200年の時をかけ、全てを費やしてついに…ついにこの魔法の極地へと至ったわ。でも…そのせいで私には、もう…もう時間が無いの…だから…だからお願い。私の代わりに、この魔法でこの世界を救って!」


目を麗せ、今にも泣きそうな顔で懇願してくる。


「えっ。やだ。断る。」



……………



「えっ…?」


俺は驚いて目が飛び出そうなくらい、目を開いているルシアに寝返り、欠伸をしながら話す


「まぁ要するにこれが今回のチートって訳だ」

「…?チート…?な、何を言って…?いや…断られるのも当然か…突然召喚されて、一方的に願いを聞かされても…でも…私には…時間がないのよ…」


シオンは頬に涙を流しながら俺に話してくる。俺はほんとに人間の心をやめたのかもしれない。こんな姿を見て…俺はなんとも思わないんだからな。


「う、受け継いでくれるなら…こ、この体を好きなようにしていいわよ。余命は短くても体はまだ若いし、ま…まだ経験だって…」


ここでシオンの言葉が途切れた。何故なら僕がゲンコツをしたから。頭を撫でながら僕は言う。


「シオン。自分の体は大事にしろ。あと、大変興味深い話なんだが、無理だな。」


僕は女性の体は大事にしたい主義。僕が認めた人しかご馳走にはならないのだ。そんな事は知らないシオンはまたもや、涙なんてどこに行ったのかと思うくらい、泣き止んで目を開いて驚いている。


「え…?どうして…」

「だって。ほら。僕もう消えるし。」

「えっ…うそ…」


そこでシオンとの出会いは途切れたのだった。

シオンの顔には悲しみと驚きで顔がすごいことになっていた…そこで僕の意識は途切れた。


……


「マスター酷すぎるのでは?」

エルの言葉が頭の中で響いていた。


……


「……あーあー。可哀想。」

「?!」

「あの世界は私の管轄だった頃もあったかしら。あの子の事も少し知っているわ。きっとあの子は残り僅かな寿命を召喚を悔いながら過ごすんでしょうね」



あれ…これ…俺が責められてる?


「なら、俺をもう1回召喚すればいいんじゃないか?」

「あのね。あなた。召喚なんてそんな簡単じゃないのよ?あの召喚はね。彼女の残り僅かな寿命を削ってまで召喚したのよ。あと一回したらもう死んでも無理よ。」

「……僕を召喚したやつが悪い。僕悪くないもん」

「あら、開き直った。」


女神は優しく微笑みながら頭を撫でてきた。


「あの子も不幸ね。あと1日でも時間をずらしていたら…運命のイタズラってのは怖いわね。」

「まぁ、運命って言ったら…」

「おっと」

「あなたも十分不幸なんでしょうけど。」


また異世界へ向かうのだった…




…………


エル。さっき貰ったスキルってなんだ?

「はい。マスター。さっきのシオンの時にもらったスキルは、眷属召喚。殺した敵を自分の眷属にできるスキルです。」


おっ。結構いいスキルきたじゃん。


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皆さんこんにちは〜

僕は初めて小説出すので、分からないんですが…

だいたい1000〜1100字を目安に書いてます。読みやすいですか?いいねやコメントくださるとモチベになります。よろしくお願いします🙏ではまた〜

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