2話
ドスッ…
おい。これ人間からなっていい音じゃないぞ
「えっ。ちょ。あなたこれで3度目よ?何、私の事好きなの?」
あの女神さん。せめてめんどくさくならないでください。素が出てますよ素が…
いや、僕が来たくて来てるわけではないのですよ…
完全なる不可抗力です。僕のせいにするのはやめて頂きたい所存です。
…まぁ、女神さんのことは、好きかどうかの話なら多分好きだろなぁ〜スタイルよし、顔よし、露出は少し多いかなぁ〜って思うくらいで…って女神さんと仲良くなってどうすんだよ。
「うーん。こんな異常事態初めてだわ。」
「また機会があったら調べといてあげるわよ」
「よろしく…」
また機会があったらか…
二度あることは三度あるって言うしな…
ダメダメ変なフラグは立てたらダメ。
「ん?」
「はぁ…はぁ…やりましたわ。先生、私やりましたわ!やりましたのよ!」
「流石ローズ様ですわ」
「召喚魔法成功しましたわ。」
黄緑色の美人と、眼鏡をかけた女が抱き合っている。なんだなんかめっちゃ喜ばれてるんだが…
おぉてか、耳が長い
今回の召喚者はエルフか…
「流石ローズ様。初めての召喚魔法で悪魔を呼び出すなんて」
ん…?聞き捨てなら無い言葉が聞こえた気がするんだが…誰が悪魔だ?くそばばあ。
「とうとう俺は人をやめたのか?」
「キャー!この悪魔喋りましたわ先生」
「喋れる悪魔ですか…実に興味深い…」
「ローズ様。喋れる悪魔は上位種だけです。」
「まぁ、男爵級でしょうか?伯爵級でしょうか?」
この姫様?がずっと頭を撫でたりしている。
けど、悠長にしてると…
ほら残念。時間切れだ。
「なんども召喚されてそろそろ飽きてきたんじゃない?あなたも」
おい女神。俺はしたくてしてる訳では無いぞ。
「1つこれを止めるには手はあるわ。異世界先で契約することよ。契約をすれば魂を固定できるわ。」
1回目はともかく、2度目のあのクソキモ博士よりは3回目の方がましか……
……
まぁそろそろ次の世界が良ければ真面目に考えますか…
「決意は着いたようね。行ってらっしゃい。」
「あ、あの!勇者様こんな夜分遅くに良くぞ来てくださいました!私はドルテーニャ王国第1王女のリーリエです。魔王からこの世界を…」
時間が無いから僕は近づく……
「ひゃんっ。ゆ、勇者様?!?!ち、近いです…」
綺麗な銀髪の綺麗な目美少女…
いやいや違う違う…今やるべき事があるだろ。
召喚内容も、待遇も良さそうだな…
「おい!王女様に近いぞ!勇者であろうと無礼がすぎるぞ」
そう言って僕の肩に傭兵が手をかけてきた。
あーもう。うるさいな。
「おい。誰が触って言いって言った。」
ドコッ。軽く遊び程度で殴ったはずが、人がしてはならない音がした。
まぁ置いといて…
「おい。時間がないんだ。勇者として、契約みたいなのはあるのか?!」
僕はさらに近づく。
すると王女は顔を赤らめながら
「わっ!は、はい!あります!契約の儀は隣の塔のてっぺんで行います。」
くそっ。儀式なんてあるのか…
間に合うか?
「あ、あの!即決して頂いて嬉しいのですが…もう少し考えていただいてもいいのですよ?私にもじゅ、準備がありますし…」
顔を赤らめながら言う彼女にドキッとしたのはしょうがない事だが、今はそれどころではない。
「いや、必要ない。早く君と契の議を交わしたい。一生君のそばにいて一生共に暮らそう。」
少し痛い言葉になってしまったが…何としても間に合わせなきゃな…
「い、一生?!」
ボフって頭から煙が出そうなほど顔が真っ赤な王女
この純潔王女が。もう抱き抱えて上まで行くか?
ん?
とか言ってるうちに…くそまた光出したか…
「おい。悪いな。」
「えっ?」
「時間切れだ。短い間だったが、楽しかったぞ。王女よ。体は大事にしろよ。」
「そ、そんな待…」
そう言って再び光に包まれたのだった。
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