いつも眠い男子高校生と王子様な女子高生
HR前~
「何してるんだい?」
「寝てる」
「ホームルーム前だけど?」
「眠いんだよ」
「いつ訊いても眠いって言ってる気がするけど?」
「育ち盛りなんだよ」
「オーケー。ゆっくり寝てくれたまえ」
1時間目の休み時間~
「1時間目終わったけどまだ寝てるのかい?」
「あの世界史の先生、喋り方が抑揚ないからめちゃくちゃ眠くなるんだよ。しかも、カタカナのオンパレードだろ? 眠くなるな、という方が無理だぜ」
「くっくっく」
「なんだよ」
「君の発想が面白くてさ、笑いを堪えてたよ」
2時間目の休み時間~
「2時間目終わったけどまたかい?」
「まあな。数学は因数分解とか証明もはや催眠術だろ? 数学やってるはずなのに、なんで国語的な文書能力が必要なんだよ」
「くっくっく」
「なんだよ」
「相変わらずだね、キミは。笑いが止まないよ」
「またかよ」
3時間目の休み時間~
「さっきまで体育だったのに、なんで君は制服で寝てるんだい?」
「うっせーよ。お前ももう制服着てるじゃねぇか。女ならもっと時間かかるだろ」
「ぼくはほら、ファンが手伝ってくれるからね」
「うぜー。そのウィンクやめろや」
「良いじゃないか、減るもんじゃないし」
昼休み~
「いつご飯食べたんだい? 早すぎじゃない?」
「さっきまで食べてた。食ったら眠くなるのはしょうがないだろ」
「ほー」
「その疑いの目やめろ。お前こそもっとファンと交流すれば良いじゃねぇか」
「今日はそんな気分じゃないんだよね」
「そうか。なら静かに寝かせてくれ」
5時間目の休み時間~
「5時間目終わったね。英語の小テストどうだった?」
「まずまずだな。眠いわ」
「いつもキミは眠そうだね」
「朝もそんな会話しなかったか?」
「気の所為だよ」
「ならいいが……。オレは寝るぞ」
HR後~
「帰る! あれ、またやんの?」
「こうみえてもぼくは忙しいからね」
「そうなのか、まあ、頑張れよ」
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「さっき王子が鼻歌交じりに通り過ぎていったけどなんかあったのか?」
「良いことあったんじゃね?」
END
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