第2話 初めて先生の家に行った日
これは手応えあり……と言う事なのかな?と思っていた時、突然
そして、髪をかき上げながら血相を変えて戻って来たんだ。
どうしたんですか?と心配そうに
すると……
僕も一度アシスタント同士でライブに行った事があるけど、すごい人気だった。
特にアメーバちゃん役の
話を戻すと、その原作者である
そして、締め切り間際なのにアシスタントが急遽来れなくなって大変なのだそうだ。
なんでも
普段は決まった人だけを呼んでいるけど、今回は元々いつも来るアシスタントの人が来れなくて、チーフアシスタントの
そのチーフアシスタントさんがよりによって急に来れなくなったって事らしい。
そこまで言って、
「いた!君が!」
僕は……目が点になって、え?と言う顔をしていたと思う。
そして、
これは
僕は承諾する事にした。
編集者2人に頭を下げられて断るなんて出来ないと言うのもあったけど、個人的に
僕が急遽アシスタントに行く事が決まってから、
自宅に帰った後、正式に
◆
「
そう言って僕は先生に頭を下げた。
初めて見る
年齢非公開だったはずだけど、僕と同じ位の年だろうか。
だとすると20代前半だろうか。
「と、とりあえず入って……」
先生にそう言われて、僕は失礼しますと行って玄関を潜った。
廊下を抜けてリビングに行くと、リビングにはいかにも女の子って感じのぬいぐるみや化粧品などに混じって漫画の本やアニメグッズやDVDや雑誌やゲームや画材やタブレット端末やアニメフィギュアや鞄や毛布や紙袋や服や服や服や服らが床やクッションの上に所狭しと乱雑にとても乱雑に散乱していた。
……お、思ってたより汚部屋だった。
まさか、男子禁制の理由ってこれかな……
先生のスタジオは、2LDKの自宅の一部屋を仕事部屋にしていて、リビングを抜けた先にある。
仕事部屋もいい感じに散らかっていて画材と紙とで溢れていだけど、リビングよりはマシだと思った。
まさか憧れていた少女漫画の先生のスタジオは、普段行くアシスタント先の男所帯の少年誌の先生宅より散らかってるとは思いもしなかった。
僕を仕事部屋に通すと、
「お願いっ!この部屋の事は誰にも言わないでっ!」
僕は慌てて両手を振りながら、「も、もちろんです!言いません誰にも」と言った。
「本当はキミが来る前に少しでも片付けようと思ったのよ。でももう3日寝てなくて、気がついたら玄関のチャイムが聞こえて、キミが来ちゃったから」
いや、短時間で片付けられる様な散らかり方じゃないから、3日寝てないならそんな無駄な事してないで少しでも寝て下さい……と喉元まで出かかったのだけれど、言うのはやめておいた。
代わりに僕は「大丈夫です。普段行く少年漫画のレッドタイガー先生なんて、もっと散らかってますよ。だから慣れっこになってます」と答えた。
ごめんなさいレッドタイガー先生。本当の先生の部屋は散らかって無いですが嘘つきました。
「そ、そうなんだ……」
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