12話 東の山の討伐
一つ目を8匹狩ったところで昼休みにする。
俺と清音は弁当を食べながら話をする
「つな、刀使えるようになったね。」
「まだ、刀に力を乗せるのに時間が
かかるよ。」
「練習が必要ね。」
「ああ、剣技の方もね。」
「つな、うまくなれるわよ。」
「先生、お願いします。」
清音は笑う。
仮面を外してほしい、そうすれば清音の笑顔が見えるのに。
午後の狩りを始める。
一つ目に出会うと清音は、一つ目の両手足を切り落とす。
一つ目は
「ぎやああぁ」
と叫び続ける。
これで周囲の一つ目をおびき寄せるのだ。
前方から一つ目が4匹、右手から一つ目が3匹走ってくる。
清音は前方の一つ目に向かう。
最初の一つ目をすれ違いざまに首をはねる。
2匹目は攻撃をしてくる前に間合いに入り胴を切る。
3匹目は右手を突き出して突きを入れてくるが、小手の要領で手を切り落とし、上段から切る
最後の一つ目は袈裟切りにする。
俺は力を刀に乗せ、右手から来る一つ目に向かう。
最初の一つ目は両手でガードするがそのまま上段から真っ二つにする。
2匹目は突きをかわしながら胴を切る。
3匹目は突きで心臓を貫く。
さらに後方から5匹一つ目が迫ってくる。
俺と清音は、5匹を始末する。
清音はさらに一つ目を呼ぼ寄せるため、おとりの一つ目に腹を裂く。
一つ目は
「がああぁぁ」
と断末魔の叫び声を上げて死ぬ。
前方から一つ目が5匹向かってくる。
俺は再び刀に力を乗せる。
先頭の一つ目を清音が首をはねる。
俺は力で刀身を伸ばし、横なぎにする。
3匹の一つ目の胴を切る。
残りの一つ目は清音が袈裟切りにして殺す。
こうして午後は18匹の一つ目を狩る。
1日で26匹の一つ目を狩ったことになる。
清音が俺に言う
「つなが強いから狩りがはかどるわ。」
「清音が強いからだよ。」
「これでも剣の腕はいいのよ。」
「分かっているよ。」
「少し早いけどそろそろ帰りましょう
か。」
「そうだね。」
俺たちは村へ帰ることにする。
村長が出迎えてくれる
「成果はどうでしたか。」
「26匹の一つ目を狩りました。」
「1日で26匹ですか。」
清音が言う
「東の山には一つ目が多かったようです
が、ほとんど狩ったと思います。」
「そうですか。」
「明日、山に入って取りこぼしがないか
調べます。」
「お願いします。」
村長は清音と普通に話してくれる。
すでにこの村に来てから43匹の一つ目を狩っている。
村長の家に入ると夕食が用意される。
清音は仮面をかぶったまま、食事をしている。
そして、一緒に風呂に入る。
俺にとっては、最高のご褒美だ。
風呂を出ると村長と話をする。
彼は上機嫌である。
村は一つ目の被害で冬が越せない恐れがあったが、一つ目を討伐したおかげで無事に冬を越せそうだという。
そして村長は俺たちに村に住んでほしいいという。
清音は村長に
「私は忌み人ですから。」
と断ると村長は言う
「そんなこと関係ありません、差別は私が
させませんから。」
俺は村長に
「感謝します、しかし、俺たちは旅を
続けようと思います。」
と断る。
俺と清音は寝るとき話をする
「村長いい人ね。」
「ああ、でも村人全員がそうとも限らな
い。」
「そうね。」
「俺たちは出て行った方がいいと思う。」
「私がここに住みたいと言ったら。」
「俺は清音と一緒にいるよ。」
俺はいつも言っていることを言う、これは本音である。
清音は俺の言葉に黙っている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます