13話 依頼の完了

 朝になると、俺と清音は朝食を食べ、東の山へ向かう。

 村長は俺たちに昼の弁当を持たせてくれる。

 山の中には、けもの道をたどって入る。

 俺たちはわざと物音を立てながら山の中を歩く。

 物音を立てれば、一つ目は襲って来るからだ。

 しかし、午前中、一つ目は出てこない。

 弁当を食べながら、俺は清音と話す

 「この仕事が終わったら町に行くの。」

 「そうよ一つ目の角がたくさんあるから

  換金しないとかさばるわ。」

 「俺が換金していいか。」

 「どうしたの。」

 「清音が換金すると忌み人と言って換金率

  が悪いから俺が換金するんだ。」

 「いいわよ。」

 「お金は折半でいいかな。」

 「つなが多くもらってもいいわよ。」

 「いや、半分にしょう。」

 「分かったわ。」

俺たちは、今、一つ目の角を53本持っている。

 俺が換金すれば、1本で銀貨1枚に銅貨2枚になるので、金貨6枚、銀貨3枚、銅貨6枚になる。

 清音が換金すれば、1本で金貨5枚、銀貨3枚になるので金貨1枚以上の差が出る。

 昼食を終えると再び一つ目を探す。

 夕方まで歩き回るが一つ目はいない。

 俺たちは村に戻る。

 村長が迎えに出てくる

 「どうでしたか。」

 「山を一通り回りましたが一つ目はいませ

  んでした。」

 「それはよかった。」

村長は安心する。

 村長の家に入ると夕食が用意されている。

 食事が終わると、俺と清音は一緒に風呂に入る。

 俺は清音と一緒で一日の疲れが吹き飛ぶ。

 風呂を出ると村長と話をする

 「明日はどうされますか。」

 「明日の朝、村を出ようと思います。」

 「少し休んでいかれてはどうですか。」

 「仕事は終わりましたので町に行くつもり

  です。」

 「そうですか。」

村長は残念そうである。

 寝るとき、清音は俺に言う

 「もう少しここにいてもいいのよ。」

 「別れがつらくなるだけだよ。」

 「そうね。」

俺は歩き疲れたのか、すぐ眠りにつく。

 翌朝、朝食を食べると村を出発する。

 俺たちは、村人に見送られて旅立つ。

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