充実の装備。
あまりにも高価な頂き物で恐縮したのだが、パパさんが「良いから良いから」と押し付けるので俺が折れた。ギャグじゃないぞ。
ゴブリングと
とりあえず、ドッペリングの
ハイエンドの
これで、仕事に行く時はドッペリングを四回叩くだけで準備が終わる。
装備品にカードを仕込んどけば、それも装備品扱いで保存出来るのは本当に便利だ。フル装備のモンスターも一緒に2スロットに保存して置こう。
「まさか、学校に通う事のおかげでこんな良い物が手に入るとは……」
やっぱりドッペリングが凄まじいのだけど、ゴブリングも負けてない。ゴブリンバフを永続出来るって、控えめに言って最高だ。当然ながら、ゴブリングはメンズの2スロットに保存してある。
「これ、確かバフ系効果のモンスターなら大体あるんだっけ」
集めようかな、バフ系アイテム。雑魚使いの俺には必須アイテムだと思う。
「と言うか、バフ系アイテムってもしかしてモンスターにも効果ある?」
だとすれば、コボルトにゴブリングを装備させたらめちゃくちゃ強いのでは? そしてゴブリンにはコボルト産のバフアイテムを装備させて、部隊として運用する。
…………うん? あれ、めちゃくちゃ強いのでは?
アイテムカードの金額を考えるとかなり無茶な構想だ。でも、確定ドロップが可能な俺ならば現実に出来る気もする。
ふむ、ちょっと真面目に考えるか。
「それで、これが最後のプレゼントなんだけど」
「まだあるんです!?」
いやパパさん、流石に貰いすぎだって。娘さんの命の恩人だからって限度があるでしょ。
「良いんだって。お金なんて使う為にあるんだよ。恩人に恩を返せて嬉しいし、ハジメくんは装備が充実して嬉しい。ルミちゃんもお兄ちゃんの装備が強くなれば安心出来るし、誰も不幸にならないだろう?」
「………………パパさん、ルミの事を出せば俺がなんでも頷くと思ってません?」
「思ってるよ?」
思ってるのかぁ。まぁ頷くんだけどさぁ。
そんなこんなで手渡された物は、…………何これ?
「黒い、カード?」
何も書かれてない、のっぺりとした漆黒のカードだ。
「いわゆるブラックカードって奴だね。限度額無制限で使えるクレジットカードだよ。あと色々な許可証の側面も持ってる特別仕様さ」
なんの刻印も記載も無いコレがクレジットカードなの!?
と言うか、ほんとさぁ! なんなんだよパパさん、俺に何させたいんだよ! こんなに貢がれてもお尻の穴しか差し出せんぞ!? ブラックカードって実在したのかよって気持ちでいっぱいだよ!
あ、でも幼女になった俺のケツの穴なら多少は価値があったり? つまりそういう事?
「それでもっと欲しい装備を買うと良い。たったそれだけの事で、君が無事にこの家まで帰って来てくれるなら、安いものだよ」
そんな事を言われたら断れないじゃんさぁ。大人はずるいよなぁ。
「銃砲所持の許可証にもなってるから、それでレベル3までの銃なら買えるからね」
レベル3って言ったらもう、民間が持てる最高レベルの許可証じゃんか。どうやって発行したの。
ワールドブレイク以降の日本で発行されてる銃砲許可のレベルとは、レベル1で
ちなみに、サブマシンガンと規格が似てる
「レベル3って事は、弾薬も?」
「もちろんさ」
銃にレベルがある様に、弾薬にも同じくレベルとランクがある。レベル1で買える弾薬はワールドブレイク前から存在する普通の物で、レベル2以降は対モンスターを想定した強装弾や特殊弾頭の物になる。
現在の科学力ではどれだけ凄い銃や弾薬を使ってもCランクを相手にするとボコられるが、Dランクまでなら充分に通用する。
レベル3の許可証で買える銃ならつまり、ライカンスロープくらいまでなら戦える。野良ハンターとしては破格である。
レベル2までの銃ならDランクを相手にするのはかなり辛いんだけどな。レベル3からは高ランクモンスターカードから産出される特殊な金属とかを使ってるからめちゃくちゃ強いのだ。
モンスターの中には戦闘能力が微妙な代わりに、素材を提供してくれる生産系モンスターが存在する。例えば甲羅から金属が取れる亀とか、意味不明な強度を持った繊維が取れる植物とかだ。
ワールドブレイクで滅びた国々があっという間に建て直した理由の一つでもある。あまり強くない代わりに生産性が高いモンスターを手に入れた国は、それを大いに利用して立ち直ったのだ。
俺個人としては様々なカードのバフを重複しまくって殴った方が強そうだけど、大量のゴブリンやコボルトを使役するスタイルを考えればレベル3の許可証は正直なところ凄く助かる。
「ちなみに、クレジットカードの支払いもコッチで持つけど、ハジメくんは気にするだろう? だから一生取り立てない借金って形でも良いから」
もう一度言おう。正直なところ凄い助かる。
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