青年期4
少し間が空いてしまったかな。
まあ、思い出しながらだから多少は致し方ないと思って欲しい。
その後、配属先の現場との面談も終わり配属先に就いた。
なんだかんだ気を遣われていたのだろうな。
上長の現場に配属となった。
私は新たに学ぶことが多く、非常に苦労したのを覚えている。
運用監視オペレータと言うと聞こえは良いがね、所詮はただの機械を監視する人間に過ぎない。
問題のあるエラーが出たら担当者に電話して、あとは毎日ある作業をこなして終わりだ。
だからこそ無気力な人間に向いているんだがね。
良くも悪くも同じ人間と何時間もいることになるからコミュ力がないと少しばかり辛いのが大変な所ではあるかな、電話もしなくてはならないし。
話が逸れた、悪い癖だな。
そこで新しい分野の技術を学びつつojtとやらをこなしていたのだが、やはり頭に入らない。
元々勉強自体が好きではないし、小難しいことを考えるのが嫌いだからあまり馴染めなかった。一番エンジニアに向かない人間だろうな。
幸いと言うと少しばかりアレだが同社の人間がいて、極めて珍しいことに年も近かった。
なので聞きやすい環境ではあったのは良かったかな。
最も私が口下手なので意図した内容をあまり聞くことが出来なかったのだがね。
この頃は辟易としていた、余りにも辛かった。
なにせやることなすこと全てが知らないこと。
上長から進捗を聞かれるのが余りにも苦痛だった。
中途だからと言ってすぐ使える人間に育つとは思わないで欲しい。
そもそも私の志望とは異なる分野の現場に飛ばしているのだから、もう少し手心を掛けてほしいと言うのは私の我が儘だろうか?
前の現場に戻りたいと何度思ったか分からない。ただあの懐かしい日々に戻りたかった。
気を遣われているのが余計に惨めに感じた。
使えないなら使えないとハッキリ言ってほしい物だ。
そうすればすぐに他のところを行くのに。
そこで半年くらい過ぎた頃に、ようやくojtが終わり正式に配属されることになった。
私はただただ無関心だった。
自分のことだが「そうなんですね」位にしか思わなかった。
半分諦めきっていたのもあるだろう。
何より…、やっていける気がしなかったのが大きい。
いきなりこんな小難しいことをやらされて、更にスキルも着けて頑張るというのは怠惰を過ごした人間には不可能に近い。
諦め癖がついてるのでやーめた。で終わらせてしまいたくなる。
しかし、ここで離職すれば短期離職で更に酷いことになるのは目に見えている。
嫌なことでも頑張らなくてはいけないのは社会の不条理だな。そんな思いを噛み締めながら配属された後のことを考えていた。
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