青年期1

その頃にケンから連絡があった。


好きな娘が居るらしい。


何故、恋愛経験のない私に聞くのかは分からないが聞いている限り告白が行けるんじゃないかと思い、後押しした。


しかし、どうにもダメだったらしく彼は泣きながら私の家に来た。私は当時、深夜アニメにハマっていた。

元々小学5年生の時からハマってはいた。

お陰様で卒アルには元気そうな子供に混じって死ぬほど暗い顔した私が写っている。

担任に家庭環境を心配され、笑顔で先生を頼ってくれと言われたときは困ったものだ。


さておき、そんな私は死ぬほどクサイ台詞を言った。

「女なんて星の数ほど居る、また別の娘が流れ星となってケンに落ちるさ。」


ケンはクサイ台詞に泣き笑いになり、そのタイミングで私はアニメを勧めた。

今思えば失敗だったと思っているが更に話が合うようになったのは皮肉だろう。


その後、高校三年のタイミングでケンから彼女ができたとの連絡があった。


「良かったな、流れ星が落ちてきたぜ」


そういうとケンは泣いていた。


…結局は別れたらしいがそれもまた人生だろう、私にはそのような転機はなかった為、少しばかり羨ましく思う反面何が良いのかいまいち分からず理解に苦しんだこともあった。


そんな楽しい高校生活も最後に差し掛かっていた。そして高校三年になったからには人生の選択が発生する。


当然、進路を決めることになる。


私はぼんやりと大学に行きたいとは思っていたが学力が足りず、pcを使うのが好きだったのでIT系の専門学校に通うことにした。大した知識もなく今後潰れることはない業界だからと適当に選んだ。今思えばそこで手に職系の専門に行けば良かったと酷く後悔している。


もし、昔に帰れたら殴ってでも大学か技術系の専門に行かせてただろう。


専門学校時代は特に転機や大きな出来事もなかった為、語るのは辞めておく。

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