幼少期6
そうなるとそいつは一躍ヒーローだ。
なにせ、そいつと遊べば釣具は揃うしなんだったら更に楽しいゲーセンも行ける。
当然、そうなると真似する奴が出てくる。
そう、私だ。
以前から努力するより奪う方が楽だと知ってしまった私は祖母から金を抜いた。
遊びに消えていく金、当然バレる。
初めて殴られたのはこのときだったかな。
その後、最初にやったやつがバレて仲間全員集めて学校で話し合いが始まった。そいつはかなり親に殴られたのだろう、顔は青くストレスからか自分で髪を抜く癖がついて禿げていた。
ラガーマンみたいな親父だからな、私なら死んでる。
そいつの親が話し合いを持ちかけたのは、その抜いた金をせびられているからということでよくつるんでいた私達が召集された訳だ、…私は自分でやっていたので違うのだが。
そうなると他の誰かになるのだが、ある意味そうだろうなという人物ではあった
マサルだ。
少し前に不良枠と言ったが、結構仲間弄りが酷かった。幼少期はよくやるだろ?座る瞬間に椅子を引いたりプロレス技を掛けたりね。
そんなことで、話し合いの場はマサルを糾弾するばかりになっていた。しかし、それを受けていた奴もこんな大事になるとは思ってもいなかったそうだ。
その事件は結局、そいつの自業自得で終わりを告げた。校長は死んだ目をしていたのを覚えているよ、ガキが親から10万パクって遊び歩いてるんだからそうもなる。
事件が片付き、平穏な生活をしている内に小学生生活は終わりを告げた。
私はそのまま近所の中学校に進学した。
一年生は人見知り故に孤独な日々を過ごした、
友人などおらず趣味がゲームくらいしかない人間だ。二人組を作るときに似たような理由で友達のいない奴と組んで平々凡々な日々を過ごした。
二年生でクラス替えが起きた
そこで私は、一生涯の親友と出会う。
彼は…、ケンとしておこう。
趣味が釣りであり、自己紹介をしたあとから両者ともに仲良くなれそうであったからかすぐに打ち解けた。
最初は少しばかり戸惑った、私は人見知りだったがケンは身体能力も高く元々名古屋の方にいたからか話が面白い。
そんな中、我が家には不幸が起こる。
両親の離婚だ。
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