第135話 思い描く剣、一日で国家予算級の借金を背負った日

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今回は短めです。











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「・・・注文が多くないか?」


「・・・。」


ぐうの音も出ない。


「まぁ、いい!こういう無理難題を具現化するのも腕のよりようだ。俺の技術の粋を用いてバラバラな構想を一つまとめてみせよう。奇抜だがなかなか面白そうな構造をしてる。楽しみだ。」


流石、職人気質というような早口ペース。


(結構思うがままに言ったせいで難しいものになってしまったが・・・納得してくれたならいいか・・・。)


「それにしても、長くもあり短くもあり、軽くて、時に盾で時に刃物でって言われてもな。こんなものが序の口だとは思わんかったよ。」


「あ、はは・・・。」


そうであるのだこの少年。


凄腕の名匠三条の宗近に打っても貰えることをいいことに今の10倍程の文量を要するような注文をしたのである。


「長すぎるわ!」


バキッ・・・!


「痛ってぇ!!??!!??」


案の定、法眼から拳骨が降臨した。


「ぐう・・・俺の頭は火打石じゃないんだぞ!

師匠!」


「阿呆かッ!こいつはこれでも天下に名が知れた鍛冶師だぞ!どれだけ(金を)ぶんどられると思うとるんじゃ!!!!」


(め、珍しく食い気味・・・。)


いつも落ち着いた師匠をここまで必死にされるほどこの依頼につく金は相当らしいことを示しているのは明らかであった。


「まぁ、三日月の時は一条の天皇すめらぎのみことご勅命で朝廷の金をかなり貰ってしまったからな。昔の帝があれほど払った手前、名声を安売りには出来なくなったことは勘弁しとくれや。」


「ちち、ちなみに幾許かかるのでしょうか・・・。」


念の為だ。

念の為なのだ。


「・・・えっとだな。420万文だ。」


何故だろうか。


不思議なことにお金をもらって嬉しいはずの宗近が冷や汗をかいていた。




ーーーーーーーーとここで計算ターイム!!!


420万文を今の価値に計算し直してみよう!!


平安時代、一文は今の価値で約24円。


つまり、単純計算すると・・・


4200000×24=100800000(円)




(えっと・・・いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、十万、百万・・・)


「・・・は?」


(せせせせせせせ千万・・・)




「てっ!?一億ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅッ!?!?!?!?!?!?!?!?」






チーーーーーン・・・



(お、終わった。この転生生活は今後借金生活にシフトチェンジしていくだろう・・・(完))











































「・・・って!」








「認められっかぁぁぁぁぁぁぁ!!!なんでそもそも1億かかんだよっ!刀1本だぞ!」


「お前があれやこれやらを注文しまくって追加の材料と手間がかかるからだろうが!馬鹿者がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」






「ヒィッ!!!い、いい一生懸命働かせてもらいますぅ!!!!!!!!!」



この日、迷える子羊こと朱若にゼウスの天罰の如き法眼の雷が何百発も落ち続けた。








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「数ヶ月から半年ぐらいに一旦仕上がるはずだ。」


「・・・それを払う金は?」


「すいません。」


法眼の射殺す眼光に俺はすいませんbotになるしか無かった。


「どう稼ぐつもりだ。」


「すいません、よく分かりま痛てててててててててててぇぇぇぇぇぇ!?!?!?!?」


「この口かぁぁぁぁ!!!!!国家負債を背負ったのはこの口かぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!!!!!」


「はひぃ!ひりのまへひへふひまへんへした(Siriの真似してすみませんでした)ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」










朱若の借金返済まで


あと4200000文。














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どうも、綴です。


今回の話は如何だったでしょうか?


もし気に入って頂けたら応援、星レビューよろしくお願いします!



次回、『玉藻前 美福門院、静寂に渦巻く政争』。


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